頭蓋咽頭腫に対する経鼻内視鏡手術と経頭蓋手術の適応選択

近年の経鼻内視鏡手術 (EES) の発展により, 頭蓋咽頭腫に対するEESの適応が拡大している. また, 初発例のみならず再発例の頭蓋咽頭腫に対するEESの良好な摘出率と低い合併症率が報告されている. さらに, メタアナリシスや症例をマッチさせた後方視的解析による, 経頭蓋手術 (TCS) とEESの比較でもEESのほうが良好な成績であったが, これらの報告では選択バイアスが完全には排除できておらず, またEESの限界があることも理解すべきである. 今後本疾患の治療を行う脳神経外科医にはEESとTCSの適切な症例選択ができることが求められる....

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Published in脳神経外科ジャーナル Vol. 27; no. 6; pp. 456 - 462
Main Author 阿久津, 博義
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科コングレス 2018
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ISSN0917-950X
2187-3100
DOI10.7887/jcns.27.456

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Summary:近年の経鼻内視鏡手術 (EES) の発展により, 頭蓋咽頭腫に対するEESの適応が拡大している. また, 初発例のみならず再発例の頭蓋咽頭腫に対するEESの良好な摘出率と低い合併症率が報告されている. さらに, メタアナリシスや症例をマッチさせた後方視的解析による, 経頭蓋手術 (TCS) とEESの比較でもEESのほうが良好な成績であったが, これらの報告では選択バイアスが完全には排除できておらず, またEESの限界があることも理解すべきである. 今後本疾患の治療を行う脳神経外科医にはEESとTCSの適切な症例選択ができることが求められる.
ISSN:0917-950X
2187-3100
DOI:10.7887/jcns.27.456