頭蓋骨縫合早期癒合症の診断と治療―現状と課題
頭蓋骨縫合早期癒合症は, 頭蓋骨縫合だけが早期癒合する単純型と顔面骨早期癒合, 指趾異常 (合指趾, 幅広拇趾など), 関節拘縮, 長管骨癒合, 眼瞼下垂などを伴う症候群がある. 罹患縫合が単一の場合, 複数の場合があり, 頭蓋形態も種々で多様性に富む疾患である. 発育途中の頭蓋骨を治療するため, 年齢, 頭蓋形態により手術方法が異なり, 治療のコンセンサスは確立されていない. 骨延長法や頭蓋形成ヘルメットなど, 低侵襲に良好な頭蓋形態を得るための手術法は進歩しているが, 未解決の課題も多い. 本論文では, ①治療の歴史的変遷, ②治療の現状と課題, ③治療戦略のアルゴリズム, ④病態解明と予...
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| Published in | 脳神経外科ジャーナル Vol. 28; no. 4; pp. 197 - 204 |
|---|---|
| Main Authors | , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本脳神経外科コングレス
2019
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0917-950X 2187-3100 |
| DOI | 10.7887/jcns.28.197 |
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| Summary: | 頭蓋骨縫合早期癒合症は, 頭蓋骨縫合だけが早期癒合する単純型と顔面骨早期癒合, 指趾異常 (合指趾, 幅広拇趾など), 関節拘縮, 長管骨癒合, 眼瞼下垂などを伴う症候群がある. 罹患縫合が単一の場合, 複数の場合があり, 頭蓋形態も種々で多様性に富む疾患である. 発育途中の頭蓋骨を治療するため, 年齢, 頭蓋形態により手術方法が異なり, 治療のコンセンサスは確立されていない. 骨延長法や頭蓋形成ヘルメットなど, 低侵襲に良好な頭蓋形態を得るための手術法は進歩しているが, 未解決の課題も多い. 本論文では, ①治療の歴史的変遷, ②治療の現状と課題, ③治療戦略のアルゴリズム, ④病態解明と予防に向けた研究の現状について述べる. |
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| ISSN: | 0917-950X 2187-3100 |
| DOI: | 10.7887/jcns.28.197 |