盲児発達支援外来の試み

当院では、乳幼児期に全盲や低視力となった子供とその家族を対象に、発達支援のための集団外来を設けている。今後この外来を更に充実したものにするために、参加した4名の家族を対象に、聞き取り調査を行った。調査項目は、(1)外来の頻度と時間について(2)遊びの内容、盲学校との連携について(3)この外来に対する感想や要望についての3項目とした。 結果としては、希望する外来頻度は、2か月に1度が2名、1か月に1度が1名、1か月に2度以上が1名だった。1回の外来時間は、1時間が1名、1時間半が3名だった。行ってほしい遊びの内容は、手遊び歌が2名、手遊びが1名、自由な遊びが1名だった。盲学校との連携では、全員か...

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Published in日本視能訓練士協会誌 Vol. 27; pp. 197 - 201
Main Authors 小林, 順子, 大野, 卓治, 川俣, 実, 和田, 悟, 松本, 葉子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本視能訓練士協会 25.07.1999
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ISSN0387-5172
1883-9215
DOI10.4263/jorthoptic.27.197

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Summary:当院では、乳幼児期に全盲や低視力となった子供とその家族を対象に、発達支援のための集団外来を設けている。今後この外来を更に充実したものにするために、参加した4名の家族を対象に、聞き取り調査を行った。調査項目は、(1)外来の頻度と時間について(2)遊びの内容、盲学校との連携について(3)この外来に対する感想や要望についての3項目とした。 結果としては、希望する外来頻度は、2か月に1度が2名、1か月に1度が1名、1か月に2度以上が1名だった。1回の外来時間は、1時間が1名、1時間半が3名だった。行ってほしい遊びの内容は、手遊び歌が2名、手遊びが1名、自由な遊びが1名だった。盲学校との連携では、全員から相談を受けることができてよかったと回答が得られた。感想としては、楽しく時間を過ごすことができた、他の家族と知り合いになることができてよかったなどがあげられた。要望としては、もっと普通の子供と同じ遊びを取り入れてほしいというものがあげられた。今回の調査から、外来時間が1時間では短く、子供が慣れた頃に終わってしまうという意見が多く出された。遊びの内容は、子供の年齢や発達の状態で要望が異なっていることがわかった。また、家族の身近に通園施設が少ないことから、この外来が情報を提供する場として役立っていることがわかった。
ISSN:0387-5172
1883-9215
DOI:10.4263/jorthoptic.27.197