ブラキシズムの自覚と職業性ストレス簡易調査票との関連性について

目的:「ブラキシズム」を行うことが従業員の職域におけるどのような心理社会的要因と関係があるか,調査を行った.対象と方法:2020年度のストレスチェック対象者である某事業所従業員13,429名で,その中で,設問全項目に回答していた10,480名(78%):男性8,651名,女性1,829名(平均年齢42.4歳)である.まずは対象者を「ブラキシズムあり(3,034名)」と「(7,446名)」の2群に分け,年齢や性別,職業性ストレス簡易調査票の質問項目やアテネ不眠尺度得点について,t検定あるいはχ2 検定を行った.また各項目に対して「ブラキシズム」の有無を従属変数(あり:1,:0)としたロジスティッ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in産業衛生学雑誌 p. 2025-005-B
Main Authors 高屋 正敏, 澁谷 智明, 根本 博, 粟野 真樹, 細井 美絵, 山口 敦子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本産業衛生学会 2025
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1341-0725
1349-533X
DOI10.1539/sangyoeisei.2025-005-B

Cover

More Information
Summary:目的:「ブラキシズム」を行うことが従業員の職域におけるどのような心理社会的要因と関係があるか,調査を行った.対象と方法:2020年度のストレスチェック対象者である某事業所従業員13,429名で,その中で,設問全項目に回答していた10,480名(78%):男性8,651名,女性1,829名(平均年齢42.4歳)である.まずは対象者を「ブラキシズムあり(3,034名)」と「(7,446名)」の2群に分け,年齢や性別,職業性ストレス簡易調査票の質問項目やアテネ不眠尺度得点について,t検定あるいはχ2 検定を行った.また各項目に対して「ブラキシズム」の有無を従属変数(あり:1,:0)としたロジスティック回帰分析を行った.結果:平均年齢はブラキシズムあり群は41.6±9.8歳,群は42.8±9.8歳であった.性別ではブラキシズムあり群は男性2,224名,女性810名で,群は男性6,427名,女性1,019名で女性の方が有意にブラキシズムを有する割合が多かった.ロジスティック回帰分析の結果,「イライラ感」,「活気の低さ」,「身体愁訴」,「不安感」や「睡眠の質の悪さ」が大きい場合,ブラキシズムを有意に自覚していた.考察と結論:「イライラ感」,「活気の低さ」,「身体愁訴」,「不安感」といった職域でのストレスや「睡眠の問題」が高い従業員は低い従業員と比較して,ブラキシズムを自覚しているという結果を得た.
ISSN:1341-0725
1349-533X
DOI:10.1539/sangyoeisei.2025-005-B