回復期リハビリテーション病棟における終末期がん患者の在宅復帰を円滑にする条件 悪性リンパ腫1症例の理学療法経験を通して

〔目的〕回復期リハビリテーション病棟における終末期がん患者の在宅復帰を円滑にするための条件を明らかにすること.〔対象〕 悪性リンパ腫患者(女性,59歳)とした.〔方法〕事例研究法を用い,入院時から在宅復帰までの理学療法やその経過を集約し,条件を構造化した.〔結果〕在宅復帰後のカンファレンスにより 1)患者,家族の在宅復帰への意志が明確であったこと,2)関わるスタッフが終末期という視点に転換できたこと,3)関わるスタッフが情報を共有できたこと,4)かかりつけ医との相性の良さや急変時の受け入れ体制が明確であったこと,の4つの条件が構造化された.〔結語〕これら4つの条件を満たすことにより,終末期がん...

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Published in理学療法科学 Vol. 30; no. 3; pp. 479 - 482
Main Authors 井谷, 由香理, 朴, 聖章, 黒田, 未貴, 中田, 加奈子, 池田, 耕二, 中川, 真優
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 2015
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ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.30.479

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Summary:〔目的〕回復期リハビリテーション病棟における終末期がん患者の在宅復帰を円滑にするための条件を明らかにすること.〔対象〕 悪性リンパ腫患者(女性,59歳)とした.〔方法〕事例研究法を用い,入院時から在宅復帰までの理学療法やその経過を集約し,条件を構造化した.〔結果〕在宅復帰後のカンファレンスにより 1)患者,家族の在宅復帰への意志が明確であったこと,2)関わるスタッフが終末期という視点に転換できたこと,3)関わるスタッフが情報を共有できたこと,4)かかりつけ医との相性の良さや急変時の受け入れ体制が明確であったこと,の4つの条件が構造化された.〔結語〕これら4つの条件を満たすことにより,終末期がん患者の在宅復帰は円滑になることが示唆された.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.30.479