脳機能マッピングからの感覚・運動機能の評価 脳磁図を用いた報告

「1. 緒言」近年, 脳血管障害や脊髄損傷などの中枢神経障害患者に対して, ニューロリハビリテーションの概念に基づく理学療法が行われている. その一つに歩行支援ロボットをはじめとしたロボット介入があげられ, 患者のQOL向上を目指した理学療法介入が進んでいる. また, 再生医療の臨床と研究も急速に発展しており, 以前は再生が不可能と考えられてきた中枢神経系の再生が期待されている. 骨髄由来幹細胞を用いた細胞移植で脳卒中患者の運動機能回復が促進される治験例が報告されており, 一部は保険適用も認可されている. 再生医療が普及すると, 理学療法が担う役割も変化する. すなわち, 細胞移植の効果を最大...

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Published in日本基礎理学療法学雑誌 Vol. 20; no. 2; pp. 30 - 36
Main Authors 猪村, 剛史, 弓削, 類, 中川, 慧
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本基礎理学療法学会 08.11.2017
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ISSN2186-0742
2434-0731
DOI10.24780/jptf.20.2_30

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Summary:「1. 緒言」近年, 脳血管障害や脊髄損傷などの中枢神経障害患者に対して, ニューロリハビリテーションの概念に基づく理学療法が行われている. その一つに歩行支援ロボットをはじめとしたロボット介入があげられ, 患者のQOL向上を目指した理学療法介入が進んでいる. また, 再生医療の臨床と研究も急速に発展しており, 以前は再生が不可能と考えられてきた中枢神経系の再生が期待されている. 骨髄由来幹細胞を用いた細胞移植で脳卒中患者の運動機能回復が促進される治験例が報告されており, 一部は保険適用も認可されている. 再生医療が普及すると, 理学療法が担う役割も変化する. すなわち, 細胞移植の効果を最大限に引き出すために適切な運動介入を行うことで, 移植細胞と既存の神経回路の機能的なネットワーク形成を構築する理学療法が求められる.
ISSN:2186-0742
2434-0731
DOI:10.24780/jptf.20.2_30