胃癌陰嚢転移の1例
症例は59歳男性,平成9年3月Type 2進行胃癌の診断にて胃全摘術施行.病理組織学的にT 2 NOHOPOCYXMO Stage IBであった.また術後4週目に右外鼠径ヘルニアにてヘルニア根治術施行した.胃癌手術22カ月後,腫瘍マーカー上昇し,腹部CTにて大動脈周囲のリンパ節転移を認め全身化学療法施行.胃癌手術24カ月後,両側鼠径部の索状物と右鼠径から陰嚢にかけクルミ大に腫大した有痛性の腫瘤を自覚するようになった.生検の結果,腺癌であり,約2年半前に切除された胃癌の組織像と形態的な類似点が多いため胃癌からの陰嚢転移と診断し全身化学療法施行した.化学療法後,右陰嚢部痛軽快し現在経過観察中である...
Saved in:
Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 61; no. 11; pp. 3055 - 3059 |
---|---|
Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
25.11.2000
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.61.3055 |
Cover
Summary: | 症例は59歳男性,平成9年3月Type 2進行胃癌の診断にて胃全摘術施行.病理組織学的にT 2 NOHOPOCYXMO Stage IBであった.また術後4週目に右外鼠径ヘルニアにてヘルニア根治術施行した.胃癌手術22カ月後,腫瘍マーカー上昇し,腹部CTにて大動脈周囲のリンパ節転移を認め全身化学療法施行.胃癌手術24カ月後,両側鼠径部の索状物と右鼠径から陰嚢にかけクルミ大に腫大した有痛性の腫瘤を自覚するようになった.生検の結果,腺癌であり,約2年半前に切除された胃癌の組織像と形態的な類似点が多いため胃癌からの陰嚢転移と診断し全身化学療法施行した.化学療法後,右陰嚢部痛軽快し現在経過観察中である. |
---|---|
ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.61.3055 |