Cefixime (CFIX) に関する基礎的ならびに臨床的研究

新しい経口セフェム系抗生物質Cefixime (CFIX) について基礎的ならびに臨床的検討を行い, 以下の成績を得た。 臨床分離のE. coli35株, K. pneumoniae23株, P. mimbillis28株, P. vulgaris 12株は, すべて12.5μg/ml以下のCFIXにより発育が阻止され感受性分布のピークはE. coliでは0.39μg/mlに, K. pneumoniaeでは0.1μg/mlに, P. mirabilis及びP. vulgarisでは0.025μg/ml又はそれ以下に, それぞれ認められた。S. aureus39株に対するCFIXの抗菌力はやや...

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Published inCHEMOTHERAPY Vol. 33; no. Supplement6; pp. 401 - 407
Main Authors 三木, 文雄, 村田, 哲人, 生野, 善康, 葭山, 稔, 谷澤, 伸一, 坂元, 一夫, 高松, 健次, 井上, 英二, 平賀, 通
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 1985
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ISSN0009-3165
1884-5894
DOI10.11250/chemotherapy1953.33.Supplement6_401

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Summary:新しい経口セフェム系抗生物質Cefixime (CFIX) について基礎的ならびに臨床的検討を行い, 以下の成績を得た。 臨床分離のE. coli35株, K. pneumoniae23株, P. mimbillis28株, P. vulgaris 12株は, すべて12.5μg/ml以下のCFIXにより発育が阻止され感受性分布のピークはE. coliでは0.39μg/mlに, K. pneumoniaeでは0.1μg/mlに, P. mirabilis及びP. vulgarisでは0.025μg/ml又はそれ以下に, それぞれ認められた。S. aureus39株に対するCFIXの抗菌力はやや劣り, 感受性分布のピークは12.5μg/mlに認められ, P. aeruginos8は40株すべて100μg/ml以上の耐性を示した。 急性気管支炎1例, 慢性気管支炎急性増悪1例, 慢性気管支炎2例, 感染を伴った気管支拡張症4例, 感染を伴った気管支喘息1例, 感染を伴った肺線維症1例, 肺炎2例, 肺化膿症1例, 肺癌二次感染1例, 計14例に, CFIXを1回100~300mg (1例のみ400mg) 宛, 1日2回, 4~16日間投与し, 1例は効果判定より除外し, 他の13例中有効9例, 無効4例の臨床効果を認めた。GOT上昇, 好酸球増多を各1例認めた以外, CFIX投与に伴う異常反応は認められなかった。 上記投与症例中, 1回200mg宛1日2回投与中の感染を伴った気管支喘息, 肺化膿症各1例に於て, 喀痰中CFIX濃度を測定したが, 1例では最高0.16μg/ml, 他の1例では最高0.06μg/mlであった。
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.33.Supplement6_401