Temafloxacinに関する基礎的・臨床的検討

新しく開発されたニューキノロン系合成抗菌剤であるtemafloxacin (TMFX) につき基礎的・臨床的検討を行った。 1) 臨床分離の諸種保存菌株に対する本剤のMICを測定し, ofloxacin (OFLX), ciprofloxacin (CPFX), tosunoxacin (TFLX) のそれと比較検討した。その結果, methicillin-suscentible Staphylococcus aureus, methicillin-resistant S. aureusに対するMIC50, MIC90は何れもOFLX, CPFXより優れていたが, TFLXより劣っていた。Es...

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Published inCHEMOTHERAPY Vol. 41; no. Supplement5; pp. 799 - 807
Main Authors 安永, 幸二郎, 山中, 吉隆, 米津, 精文
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 1993
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ISSN0009-3165
1884-5894
DOI10.11250/chemotherapy1953.41.Supplement5_799

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Summary:新しく開発されたニューキノロン系合成抗菌剤であるtemafloxacin (TMFX) につき基礎的・臨床的検討を行った。 1) 臨床分離の諸種保存菌株に対する本剤のMICを測定し, ofloxacin (OFLX), ciprofloxacin (CPFX), tosunoxacin (TFLX) のそれと比較検討した。その結果, methicillin-suscentible Staphylococcus aureus, methicillin-resistant S. aureusに対するMIC50, MIC90は何れもOFLX, CPFXより優れていたが, TFLXより劣っていた。Escherichia coli, Klebsiella pneumoniae, Providencia rettgeri, Serratia marcescens, Pseudomonas aeruginosaに対しては, それぞれOFLXと同等であるが, 他の2剤より劣っていた。Proteus mirabilis, Morganella morganiiに対しては最も劣っていた。 2) 呼吸器感染症32例, 尿路感染症5例, 感染性腸炎1例, 皮膚感染症1例の計39例に, 本剤を1日150~300mg, 4~14日間投与した。効果判定可能対象38例の中, 3例に著効, 31例に有効, 3例にやや有効, 1例に無効の成績を得た。 3) 副作用は39例の中に下痢1例, 発熱1例の計2例を認めた。臨床検査値異常は評価可能対象30例の中, 好酸球増多と胆道系酵素値の上昇を各々2例認めた。
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.41.Supplement5_799