Implantationによる再発と考えられた結腸癌術後吻合部再発の2例

Implantationによる再発と考えられた結腸癌根治度A切除後吻合部再発の2例を経験したので報告する.教室での, 1974年~1996年の結腸癌吻合部再発は, 2/337例 (0.6%) であった.吻合部再発は共に女性で,初回手術時年齢は42歳,53歳で,占居部位は2例ともS状結腸であった.初回手術では, 2例ともD3郭清が施行され,切除標本のAWは10cm, 6cmであった.組織型は,高分化腺癌,粘液癌であった. 2例ともseで1群リンパ節転移を認めたが,脈管浸潤はly 0-1, v0と軽度であった.再発までの期間は1年4カ月と3カ月であり,再手術標本では, 2例ともse, ly 1-2...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 60; no. 5; pp. 1341 - 1344
Main Authors 松本, 昌久, 前田, 耕太郎, 内海, 俊明, 丸田, 守人, 升森, 宏次, 遠山, 邦宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 25.05.1999
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.60.1341

Cover

More Information
Summary:Implantationによる再発と考えられた結腸癌根治度A切除後吻合部再発の2例を経験したので報告する.教室での, 1974年~1996年の結腸癌吻合部再発は, 2/337例 (0.6%) であった.吻合部再発は共に女性で,初回手術時年齢は42歳,53歳で,占居部位は2例ともS状結腸であった.初回手術では, 2例ともD3郭清が施行され,切除標本のAWは10cm, 6cmであった.組織型は,高分化腺癌,粘液癌であった. 2例ともseで1群リンパ節転移を認めたが,脈管浸潤はly 0-1, v0と軽度であった.再発までの期間は1年4カ月と3カ月であり,再手術標本では, 2例ともse, ly 1-2, v0で1群リンパ節転移陽性であった. 2例ともD3郭清が施行してあり,残存病変による再発とは考えにく, implantationによる再発の可能性が考えられた.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.60.1341