バイオマス系廃棄物のバイオリファイナリー 現状と展望

バイオマス系廃棄物のバイオリファイナリーについて解説した。バイオリファイナリーはバイオマスのカスケード利用による付加価値の高い物質の生産やバイオマスのサーマルリサイクルやマテリアルリサイクルにおけるキー物質の生産について使われる。基本的な技術はバイオテクノロジーと化学反応である。そして, バイオマス中のセルロースやヘミセルロースから様々な反応の出発物質である糖の効率的加水分解抽出方法がキーとなる。そこで, ヘミセルロース分解酵素群による各種植物系廃棄物からのキシロースの抽出例について紹介した。すなわち, 対象バイオマスの化学構造に基づいて, 使用する酵素の種類と使用方法を検討することが大切であ...

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Published in廃棄物学会誌 Vol. 19; no. 6; pp. 278 - 285
Main Author 高見澤, 一裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 廃棄物資源循環学会 29.11.2008
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ISSN0917-0855
1883-8960
DOI10.3985/wmr.19.278

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Summary:バイオマス系廃棄物のバイオリファイナリーについて解説した。バイオリファイナリーはバイオマスのカスケード利用による付加価値の高い物質の生産やバイオマスのサーマルリサイクルやマテリアルリサイクルにおけるキー物質の生産について使われる。基本的な技術はバイオテクノロジーと化学反応である。そして, バイオマス中のセルロースやヘミセルロースから様々な反応の出発物質である糖の効率的加水分解抽出方法がキーとなる。そこで, ヘミセルロース分解酵素群による各種植物系廃棄物からのキシロースの抽出例について紹介した。すなわち, 対象バイオマスの化学構造に基づいて, 使用する酵素の種類と使用方法を検討することが大切である。最後に, 日本でのバイオリファイナリーの研究例を述べた。日本では, バイオマス系廃棄物から機能性物質の分離精製に特徴がある。そしてバイオリファイナリーの将来展望を行った。
ISSN:0917-0855
1883-8960
DOI:10.3985/wmr.19.278