高齢女性の家族構成別にみた生活習慣について
現代社会はさまざまな今日的課題を含んでいる.その一つが高齢問題であるといえよう.「いかにうまく生きていけるか」というQOLの向上が重要である.高齢女性は特に平均寿命の長さ,核家族化等により一人暮らしの可能性が高くなっている.この研究は一人暮らしの高齢女性に着目し家族と同居の者と比較することによりその特長を掴もうとした.東京都東村山市の高齢女性455名を対象とした質問紙調査をもとに分析した.健康,体力,気力については意識が高く家族構成別特長はみられなかった.生活活動状況は全体的に良好であり,特に友人との語らいを好む者が非常に多く約9割であった.家族構成別にみると家族と同居の者では一人暮らしの者と...
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          | Published in | 名古屋文理短期大学紀要 Vol. 27; pp. 45 - 51 | 
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| Main Authors | , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            学校法人滝川学園 名古屋文理大学
    
        29.05.2003
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| Subjects | |
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| ISSN | 0914-6474 2433-6548  | 
| DOI | 10.24609/nbukiyout.27.0_45 | 
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| Summary: | 現代社会はさまざまな今日的課題を含んでいる.その一つが高齢問題であるといえよう.「いかにうまく生きていけるか」というQOLの向上が重要である.高齢女性は特に平均寿命の長さ,核家族化等により一人暮らしの可能性が高くなっている.この研究は一人暮らしの高齢女性に着目し家族と同居の者と比較することによりその特長を掴もうとした.東京都東村山市の高齢女性455名を対象とした質問紙調査をもとに分析した.健康,体力,気力については意識が高く家族構成別特長はみられなかった.生活活動状況は全体的に良好であり,特に友人との語らいを好む者が非常に多く約9割であった.家族構成別にみると家族と同居の者では一人暮らしの者と比べ旅行によく行く,外食は楽しみ,スポーツ教室に入っているで上回っていたが有意差はみられなかった.生きがいを感じる時では家族と同居者のほうが家族団らんのとき,夫婦団らんのとき,仕事に打ち込んでいるとき,運動・スポーツに熱中しているときの項目で一人暮らしの者を上回っており有意差がみられた.一人暮らしの者は生活時間に余裕があり,家族という拘束もないため生活活動状況も積極的で生きがいを感じる時も多いのではないかと推察したが必ずしもそうではなかった.今回の調査では比較的元気な高齢者を対象に調査したことから全体的に意識が高かったがさらに巾を広げた調査を実施し実態をより明確に把握していきたいと思う.そしていかにうまく生きて行くことができるかをさらに探っていくことは急務である. | 
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| ISSN: | 0914-6474 2433-6548  | 
| DOI: | 10.24609/nbukiyout.27.0_45 |