NBIを組み合わせた拡大気管支ビデオスコープによるAngiogenic Squamous Dysplasia(ASD)の観察(第25回日本気管支学会総会)
目的.気管支squamous dysplasiaの内視鏡による詳細な観察を目的に,狭帯域フィルターを用いたNarrow Band Imaging(NBI)を組み合わせた拡大気管支ビデオスコープ(HMB)による気管支粘膜の微細血管の観察を行った.対象と方法.喀痰細胞診要精査例48症例に対して,気管支ビデオスコープ(BF240)による気管支粘膜観察の後,蛍光気管支内視鏡(LIFE-Lung System)を施行した.正常蛍光部位および異常蛍光部位に対して,通常の光源を用いてHMBによる気管支の微細観察を行った後,光源をNBIに切り換え同一部位の観察を行った.更に生検を施行しHMB画像所見,NBI画...
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| Published in | 気管支学 Vol. 24; no. 8; pp. 623 - 625 |
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| Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
25.12.2002
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| Subjects | |
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| ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
| DOI | 10.18907/jjsre.24.8_623 |
Cover
| Summary: | 目的.気管支squamous dysplasiaの内視鏡による詳細な観察を目的に,狭帯域フィルターを用いたNarrow Band Imaging(NBI)を組み合わせた拡大気管支ビデオスコープ(HMB)による気管支粘膜の微細血管の観察を行った.対象と方法.喀痰細胞診要精査例48症例に対して,気管支ビデオスコープ(BF240)による気管支粘膜観察の後,蛍光気管支内視鏡(LIFE-Lung System)を施行した.正常蛍光部位および異常蛍光部位に対して,通常の光源を用いてHMBによる気管支の微細観察を行った後,光源をNBIに切り換え同一部位の観察を行った.更に生検を施行しHMB画像所見,NBI画像所見と病理組織学的所見とを比較検討した.NBI観察時には,面順次式電子スコープシステムの光源装置filterを,Blue1(青):400〜430nm,Blue2(青):420〜470nm,Green(緑):560〜590nmの波長帯域を持つ狭帯域フィルターに変更,使用した.結果.気管支squamous dysplasiaにおいて,NBI-Blue1画像では詳細な微細血管,微細血管網および点状の血管の観察が可能であった.NBI-Blue1画像でとらえられた点状の血管は,形態計測の結果ASDにおけるcapillary loopの径と一致した.3.NBI-Blue1画像で点状の血管を確認した異常蛍光18部位中17部位は,組織学的にdysplasiaであり,angiogenic squamous dysplasia(ASD)も14部位で確認され,点状血管の有無とangiogenic squamous dysplasiaの有無には推計学的有意差を認めた(P=0.0020).結論.気管支粘膜の微細な血管を観察するためには,ヘモグロビンに吸光度が高い400〜430nmの狭帯域波長の青色光を用いたNBI-Blue1画像が有効であり,in vivoにおいて,angiogenic squamous dysplasiaの描出が可能になった. |
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| ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
| DOI: | 10.18907/jjsre.24.8_623 |