ベンチプレスにおける最大筋力と最小速度閾値との関連性 ―最大挙上重量の体重比からの検討

本研究は、ベンチプレスにおける最大挙上重量(1RM)の体重比に着目し、最大筋力と最小速度閾値(MVT)との関連性を明らかにすることを目的とした。健常な男女大学生189名を対象にベンチプレス1RM測定を実施した。その結果、ベンチプレスの相対強度と平均速度との間には、非常に強い負の相関関係が認められ、1RM体重比とMVTの間には、弱い負の相関関係が認められた。また、1RM体重比の上位群と下位群を比較した結果、1RM体重比は、上位群が下位群より有意に大きく、MVTは、上位群が下位群より有意に小さかった。さらに両群において相対強度と平均速度との間には、非常に強い負の相関関係が認められ、それぞれ回帰式が...

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Published inトレーニング指導 Vol. 7; no. 1; pp. 3 - 10
Main Authors 福地, 修也, 砂川, 力也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本トレーニング指導学会 31.12.2024
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ISSN2433-6742
2434-3307
DOI10.32171/jscicoachingtraining.7.1_3

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Summary:本研究は、ベンチプレスにおける最大挙上重量(1RM)の体重比に着目し、最大筋力と最小速度閾値(MVT)との関連性を明らかにすることを目的とした。健常な男女大学生189名を対象にベンチプレス1RM測定を実施した。その結果、ベンチプレスの相対強度と平均速度との間には、非常に強い負の相関関係が認められ、1RM体重比とMVTの間には、弱い負の相関関係が認められた。また、1RM体重比の上位群と下位群を比較した結果、1RM体重比は、上位群が下位群より有意に大きく、MVTは、上位群が下位群より有意に小さかった。さらに両群において相対強度と平均速度との間には、非常に強い負の相関関係が認められ、それぞれ回帰式が得られた。このことから、ベンチプレスでの相対強度と平均速度の関係は、極めて安定した値であることが明らかとなり、MVTは、トレーニング熟練度の要因の影響を受ける可能性が示唆された。
ISSN:2433-6742
2434-3307
DOI:10.32171/jscicoachingtraining.7.1_3