未熟児網膜症既往児の3歳における角膜屈折力
【目的】未熟児網膜症既往児の三歳児における角膜屈折力について検討した。【対象と方法】対象は3歳時に屈折検査を施行した31例62眼(未熟児網膜症既往児、平均在胎週数27.5±3.0週、平均出生体重868.0±416.2gである。網膜光凝固施行例は27例51眼であった。病変範囲は国際分類に基づきzoneⅠ~Ⅲとした。コントロール群(C群)は正期産児で屈折異常以外に眼疾患のない44名63眼とした。屈折値はハンディオートレフラクケラトメータ Retinomax K-plus3(ライト製作所)またはオートレフケラトメータ TONOREFⅡ(NIDEK社)を用い、角膜屈折力と出生体重、在胎週数、網膜光凝固...
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Published in | 日本視能訓練士協会誌 Vol. 48; pp. 159 - 164 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本視能訓練士協会
2019
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Subjects | |
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ISSN | 0387-5172 1883-9215 |
DOI | 10.4263/jorthoptic.048F118 |
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Summary: | 【目的】未熟児網膜症既往児の三歳児における角膜屈折力について検討した。【対象と方法】対象は3歳時に屈折検査を施行した31例62眼(未熟児網膜症既往児、平均在胎週数27.5±3.0週、平均出生体重868.0±416.2gである。網膜光凝固施行例は27例51眼であった。病変範囲は国際分類に基づきzoneⅠ~Ⅲとした。コントロール群(C群)は正期産児で屈折異常以外に眼疾患のない44名63眼とした。屈折値はハンディオートレフラクケラトメータ Retinomax K-plus3(ライト製作所)またはオートレフケラトメータ TONOREFⅡ(NIDEK社)を用い、角膜屈折力と出生体重、在胎週数、網膜光凝固数の相関、zone別に分けC群と屈折値を検討した。【結果】角膜屈折力は出生体重と負の相関(r=-0.64, p<0.001:Spearmanの順位相関)を、網膜光凝固数と正の相関を示し(r=0.30, p=0.03)、zoneⅠ/Ⅱ/Ⅲ(46.98/46.48/45.61D)はC群(43.58D)と有意差を認めた(各々p<0.01: Bonferroni法)。屈折値はzoneⅠ/Ⅱ(-2.47/-0.81D)群がC群(+1.64D)と有意差を認めた(各々p<0.01)。【結論】未熟児網膜症既往児の角膜屈折力は出生体重と負の、網膜光凝固数と正の相関を認め、角膜屈折力が強いほど屈折値は近視傾向であった。 |
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ISSN: | 0387-5172 1883-9215 |
DOI: | 10.4263/jorthoptic.048F118 |