精神科デイケアで一人暮らしを目指す不注意の特性をもつ自閉スペクトラム症の方に対する作業療法介入プロセスモデル(OTIPM)を用いた介入

精神科デイケアに通所し,1人暮らしの上で復学を希望する不注意の特性をもつ自閉スペクトラム症のクライエントに対し,OTIPMに基づいた介入を実施した.クライエントにとって1人暮らしをする上で,重要な家事作業をAMPS/ACQ-OPにて評価を実施した.評価結果はクライエント及び主担当職員(看護師)と共有した上で,習得モデルで介入を行った.その後,再評価を経て代償モデルを用いた介入をしたところ,1人暮らしをしながら復学することができた.AMPS/ACQ-OPを用いることで作業における課題を可視化でき,課題の理解が進んだと考えられた.またOTIPMでの介入によって主担当職員の支援内容の変化もみられた....

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Published in神奈川作業療法研究 Vol. 14; no. 1; pp. 27 - 35
Main Authors 村岡 和也, 馬塲 順子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 神奈川県作業療法士会 2024
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ISSN2186-0998
2758-0202
DOI10.57293/kanaotjournal.14.1_27

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Summary:精神科デイケアに通所し,1人暮らしの上で復学を希望する不注意の特性をもつ自閉スペクトラム症のクライエントに対し,OTIPMに基づいた介入を実施した.クライエントにとって1人暮らしをする上で,重要な家事作業をAMPS/ACQ-OPにて評価を実施した.評価結果はクライエント及び主担当職員(看護師)と共有した上で,習得モデルで介入を行った.その後,再評価を経て代償モデルを用いた介入をしたところ,1人暮らしをしながら復学することができた.AMPS/ACQ-OPを用いることで作業における課題を可視化でき,課題の理解が進んだと考えられた.またOTIPMでの介入によって主担当職員の支援内容の変化もみられた.作業療法士が対象者の活動と参加の促進に向けた作業遂行に焦点を当てて評価や介入を行うことは,クライエントと意味のある作業を協業することに寄与するだけでなく,協業した多職種連携に寄与できることが示唆された.
ISSN:2186-0998
2758-0202
DOI:10.57293/kanaotjournal.14.1_27