鍼刺激のヒト免疫反応系に与える影響 (IV) 特に in vivo の細胞性免疫能の検討

健康人21名における鍼刺激の免疫能の変化を直接検討するため, 細胞性免疫反応の in vivo における代表的検査法であるツベルクリン皮内反応の変化について検討を行なった。特にツベルクリン皮内反応が弱陽性以下の者7名を選んだ。ツベルクリン皮内反応は日本BCG製精製ツベルクリン0.05μgを前腕皮内に接種し, 48時間後に発赤の長径と短径を測定した。ツベルクリン接種直前および24時間後に, 脈診法により2穴を選穴し, 鍼通電刺激を行なった。 鍼刺激により発赤の大きさが増強することが, すべての症例に認められた (P<0.05)。このことは, 我々が過去示してきた in vitro における...

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Published in全日本鍼灸学会雑誌 Vol. 34; no. 1; pp. 23 - 27
Main Authors 黒野, 保三, 渡, 仲三, 石神, 龍代, 松本, 美富士
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 全日本鍼灸学会 01.09.1984
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ISSN0285-9955
1882-661X
DOI10.3777/jjsam.34.23

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Summary:健康人21名における鍼刺激の免疫能の変化を直接検討するため, 細胞性免疫反応の in vivo における代表的検査法であるツベルクリン皮内反応の変化について検討を行なった。特にツベルクリン皮内反応が弱陽性以下の者7名を選んだ。ツベルクリン皮内反応は日本BCG製精製ツベルクリン0.05μgを前腕皮内に接種し, 48時間後に発赤の長径と短径を測定した。ツベルクリン接種直前および24時間後に, 脈診法により2穴を選穴し, 鍼通電刺激を行なった。 鍼刺激により発赤の大きさが増強することが, すべての症例に認められた (P<0.05)。このことは, 我々が過去示してきた in vitro におけるリンパ球の増強作用を鍼刺激が有することを, 直接的に in vivo において確認したものである。
ISSN:0285-9955
1882-661X
DOI:10.3777/jjsam.34.23