在宅要介護高齢者における社会参加の類型化 潜在クラス分析を用いた横断的研究

【目的】本邦の要介護高齢者に適用可能な社会参加の定義を用いて,要介護高齢者における社会参加の活動パターンを類型化し,背景因子や生活機能の違いを検討した。【方法】対象は訪問リハビリテーション終了時に社会参加を実施していた65歳以上の在宅要介護高齢者190名(年齢79.4±7.8歳,女性63.2%)とした。社会参加の評価は日本の高齢者,要介護者の社会参加の概念に基づき,組織・集団活動,余暇活動,友人との活動,家庭内の役割,家族との活動,通所サービスに規定し,各活動の実施状況を聴取した。潜在クラス分析にて社会参加の類型化を行い,活動パターン別で特徴を比較した。【結果】社会参加の活動パターンの異なる4...

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Published in日本老年療法学会誌 Vol. 3; p. 2023_012_OA
Main Authors 米元, 佑太, 中原, 彩希, 尾川, 達也, 南川, 勇二, 石垣, 智也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本老年療法学会 06.06.2024
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ISSN2436-908X
DOI10.57270/jgts.2023_012_OA

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Summary:【目的】本邦の要介護高齢者に適用可能な社会参加の定義を用いて,要介護高齢者における社会参加の活動パターンを類型化し,背景因子や生活機能の違いを検討した。【方法】対象は訪問リハビリテーション終了時に社会参加を実施していた65歳以上の在宅要介護高齢者190名(年齢79.4±7.8歳,女性63.2%)とした。社会参加の評価は日本の高齢者,要介護者の社会参加の概念に基づき,組織・集団活動,余暇活動,友人との活動,家庭内の役割,家族との活動,通所サービスに規定し,各活動の実施状況を聴取した。潜在クラス分析にて社会参加の類型化を行い,活動パターン別で特徴を比較した。【結果】社会参加の活動パターンの異なる4種のクラスが抽出され,クラス間で特徴が異なった。クラス1は余暇活動型(33.7%)とし,歩行能力の高い同居男性が多かった。クラス2は家庭活動型(24.7%)とし,歩行能力が中等度の同居女性が多かった。クラス3は高活動型(13.7%)とし,歩行能力や手段的日常生活動作の高い独居女性が多く,社会参加の数が最も多かった。クラス4は資源利用型(27.9%)とし,生活機能全般の低い同居男性が多く,通所サービスと家族との活動が中心であった。【結論】対象者の背景因子や生活機能の特徴を把握し,要介護高齢者にとって実行可能性のある活動パターンを特定することで,より効率的な社会参加の支援につながる可能性がある。
ISSN:2436-908X
DOI:10.57270/jgts.2023_012_OA