症例 冠動脈塞栓が疑われ,正常冠動脈造影像を呈した急性下壁梗塞症の1例

UCGにて推測される左房内血栓が右冠動脈に塞栓し下壁梗塞を生じたが再開通を起こし正常冠動脈造影像を呈したと考えられる一例の報告.症例は51歳女性僧帽弁狭窄症兼閉鎖不全症+大動脈弁狭窄症兼閉鎖不全症+三尖弁閉鎖不全症(推定)があり脳動脈塞栓症と思われる既往がある.心電図では心房細動がある.急性下壁心筋梗塞で入院し,同時に左足背塞栓症と思われる自覚症状を伴っている,約3ヵ月後の冠動脈造影像では右冠動脈,左冠動脈とも末梢に到るまで平滑で狭窄を認めていない.正常冠動脈造影像を呈する心筋梗塞について若干の文献的考察を加えた...

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Published in心臓 Vol. 9; no. 8; pp. 752 - 758
Main Authors 大下, 芳人, 野坂, 秀行, 松田, 博子, 村上, 知行, 後藤, 雅博, 延吉, 正清, 島田, 俊夫, 中島, 裕子, 高山, 幸男, 伊藤, 幸義
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 1977
Subjects
Coronary Embolism
Myocardial Infarction
冠動脈造影
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo1969.9.8_752

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Summary:UCGにて推測される左房内血栓が右冠動脈に塞栓し下壁梗塞を生じたが再開通を起こし正常冠動脈造影像を呈したと考えられる一例の報告.症例は51歳女性僧帽弁狭窄症兼閉鎖不全症+大動脈弁狭窄症兼閉鎖不全症+三尖弁閉鎖不全症(推定)があり脳動脈塞栓症と思われる既往がある.心電図では心房細動がある.急性下壁心筋梗塞で入院し,同時に左足背塞栓症と思われる自覚症状を伴っている,約3ヵ月後の冠動脈造影像では右冠動脈,左冠動脈とも末梢に到るまで平滑で狭窄を認めていない.正常冠動脈造影像を呈する心筋梗塞について若干の文献的考察を加えた
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.9.8_752