放射性降下物に起因した果樹樹体内放射性核種の分布(第3報)―福島県南地域におけるブドウとモモの樹体内放射性セシウム濃度について

福島県内の果樹園における,ブドウ,モモ及びそれぞれが栽培されている土壌の,134Csと137Cs濃度を測定した。ビニールハウス栽培されているブドウ園では土壌と植物体中の放射性Cs濃度は極めて低かった。モモ園の樹体部位別の放射性Csを測定したところ,新梢,葉,果実,根といった部位では低かった。一方で,3年生枝では放射性Cs濃度が高く,特に樹皮で高かった。樹皮の最外層である表皮での放射性核種の存在はイメージングプレートを用いても確認可能であった。...

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Published inRADIOISOTOPES Vol. 61; no. 12; pp. 601 - 606
Main Authors 佐々木, 治人, 高田, 大輔, 田野井, 慶太朗, 中西, 友子, 大下, 誠一, 安永, 円理子, 小林, 奈通子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本アイソトープ協会 2012
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ISSN0033-8303
1884-4111
DOI10.3769/radioisotopes.61.601

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Summary:福島県内の果樹園における,ブドウ,モモ及びそれぞれが栽培されている土壌の,134Csと137Cs濃度を測定した。ビニールハウス栽培されているブドウ園では土壌と植物体中の放射性Cs濃度は極めて低かった。モモ園の樹体部位別の放射性Csを測定したところ,新梢,葉,果実,根といった部位では低かった。一方で,3年生枝では放射性Cs濃度が高く,特に樹皮で高かった。樹皮の最外層である表皮での放射性核種の存在はイメージングプレートを用いても確認可能であった。
ISSN:0033-8303
1884-4111
DOI:10.3769/radioisotopes.61.601