RET遺伝子異常を有する甲状腺癌患者でのセルペルカチニブの有効性および安全性:国際共同第1/2相試験(LIBRETTO-001)アップデート

セルペルカチニブの国際共同第1/2相試験(NCT03157128)の2023年1月カットオフデータを用い,RET融合遺伝子陽性甲状腺癌患者およびRET遺伝子変異陽性甲状腺髄様癌患者の有効性および安全性を評価した。独立評価委員会判定による奏効率(RECIST v1.1)を主要評価項目とした。RET融合遺伝子陽性甲状腺癌患者で標準的な治療歴を有する32名,有さない23名,RET遺伝子変異陽性甲状腺髄様癌患者でカボザンチニブ又はバンデタニブによる治療歴を有する143名,有さない116名の各コホートを解析対象とし(日本人10名を含む),奏効率は74.1%~100%であった。安全性は既報と大きな差はなく...

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Published in日本内分泌外科学会雑誌 Vol. 41; no. 4; pp. 292 - 300
Main Authors 田原, 信, 本間, 義崇, 横田, 知哉, 岩朝, 勤, 大森, 幸枝, 森, 丈治, 大橋, 圭明, 竹内, 伸司, 清水, 康
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内分泌外科学会 2024
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ISSN2434-6535
2758-8785
DOI10.11226/ojjaes.41.4_292

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Summary:セルペルカチニブの国際共同第1/2相試験(NCT03157128)の2023年1月カットオフデータを用い,RET融合遺伝子陽性甲状腺癌患者およびRET遺伝子変異陽性甲状腺髄様癌患者の有効性および安全性を評価した。独立評価委員会判定による奏効率(RECIST v1.1)を主要評価項目とした。RET融合遺伝子陽性甲状腺癌患者で標準的な治療歴を有する32名,有さない23名,RET遺伝子変異陽性甲状腺髄様癌患者でカボザンチニブ又はバンデタニブによる治療歴を有する143名,有さない116名の各コホートを解析対象とし(日本人10名を含む),奏効率は74.1%~100%であった。安全性は既報と大きな差はなく,日本人集団も既報と同等であった。セルペルカチニブは,治療歴の有無にかかわらずRET遺伝子異常を有する甲状腺癌患者で本データカットオフ時点でも継続的な有効性が確認され,新たな安全性の懸念は認められなかった。
ISSN:2434-6535
2758-8785
DOI:10.11226/ojjaes.41.4_292