低温焼成型セメントを使用したコンクリートの強度および発熱性状

鉱物組成を調整した低温焼成型セメントを使用したコンクリートの強度と発熱性状について検討した。圧縮強度の結果は、普通強度配合の場合は材齢3日まで、高強度配合の場合は材齢28日までOPCと同等の強度発現性を示した。これはC4AFの増量によりカルシウムアルミネート系の水和物が増加したため、それが材齢初期における強度発現に寄与したと考えられる。一方、断熱温度上昇量はOPCに比べて低い値を示した。その要因は、OPCに比べて発熱の大きいC3Aが少なく、増量させたC4AFは発熱量が比較的小さいためであると推察される。...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 77; no. 1; pp. 265 - 272
Main Authors 原, 百花, 新, 大軌, 茶林, 敬司, 新見, 龍男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 29.03.2024
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ISSN0916-3182
2187-3313
DOI10.14250/cement.77.265

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Summary:鉱物組成を調整した低温焼成型セメントを使用したコンクリートの強度と発熱性状について検討した。圧縮強度の結果は、普通強度配合の場合は材齢3日まで、高強度配合の場合は材齢28日までOPCと同等の強度発現性を示した。これはC4AFの増量によりカルシウムアルミネート系の水和物が増加したため、それが材齢初期における強度発現に寄与したと考えられる。一方、断熱温度上昇量はOPCに比べて低い値を示した。その要因は、OPCに比べて発熱の大きいC3Aが少なく、増量させたC4AFは発熱量が比較的小さいためであると推察される。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.77.265