Brugada症候群の電気生理検査
Brugada症候群に電気生理検査 (EPS) を行い, その特徴を心停止群, 失神群, 無症候群に分類し比較検討した.HV延長が心停止群で多く認められた.VF誘発率は, 心停止群8/9 (89%) , 失神群5/7 (71%) , 無症候群12/21 (57%) であり心停止群で高率であった.平均60カ月の経過では, 心停止群の6例, 失神群の1例でVFの発生がみられたが, 無症候群では不整脈事故は生じなかった、ネオスチグミンやプロプラノロールはVF誘発性を増し, イソプロテレノールはVFの誘発性を阻止したが, アトロピンには誘発阻止効果はなく, VF誘発性にはβ交感神経系の関与が考えられた...
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| Published in | 心電図 Vol. 24; no. Suppl4; pp. 35 - 38 |
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| Main Authors | , , , , , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | English Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本不整脈心電学会
2004
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| Subjects | |
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| ISSN | 0285-1660 1884-2437 |
| DOI | 10.5105/jse.24.Suppl4_35 |
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| Summary: | Brugada症候群に電気生理検査 (EPS) を行い, その特徴を心停止群, 失神群, 無症候群に分類し比較検討した.HV延長が心停止群で多く認められた.VF誘発率は, 心停止群8/9 (89%) , 失神群5/7 (71%) , 無症候群12/21 (57%) であり心停止群で高率であった.平均60カ月の経過では, 心停止群の6例, 失神群の1例でVFの発生がみられたが, 無症候群では不整脈事故は生じなかった、ネオスチグミンやプロプラノロールはVF誘発性を増し, イソプロテレノールはVFの誘発性を阻止したが, アトロピンには誘発阻止効果はなく, VF誘発性にはβ交感神経系の関与が考えられた.抗不整脈薬ではキニジンにVF誘発阻止効果が認められた.VF以外の不整脈では心房細動が最も高率に誘発されたが, アブレーションにて根治可能な不整脈 (心房粗動, 心房頻拍, 房室結節リエントリー性頻拍, 房室リエントリー性頻拍, 単形性心室頻拍など) の誘発も認められた. |
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| ISSN: | 0285-1660 1884-2437 |
| DOI: | 10.5105/jse.24.Suppl4_35 |