日本総合健診医学会 第40回大会・シンポジウム1 クライアントから見た総合健診 健診機関の立場から

健診の質と安全性を保つ上で受診者が果たす役割は大きい。健診提供者と受診者の相互理解を深めることを目的として、健診機関の役割、2009年11月に実施したアンケートによる受診者満足度調査の結果ならびに受診者に理解を求めたい点について検討した。質が高い健診を安全かつ効率的に実施するという役割は全職種によるチーム医療により果たされていた。アンケート調査の対象は710名(回収率94.5%)で平均年齢50.9歳(±12.4歳)、男性46%、女性54%であった。接遇、個人情報保護、全体の所要時間、検査の待ち時間、検査項目、上部消化管内視鏡検査、結果面接、生活指導、水分制限時間ならびに次回も当センターを受診し...

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Published in総合健診 Vol. 39; no. 3; pp. 435 - 438
Main Author 河北, 俊子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本総合健診医学会 2012
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ISSN1347-0086
1884-4103
DOI10.7143/jhep.39.435

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Summary:健診の質と安全性を保つ上で受診者が果たす役割は大きい。健診提供者と受診者の相互理解を深めることを目的として、健診機関の役割、2009年11月に実施したアンケートによる受診者満足度調査の結果ならびに受診者に理解を求めたい点について検討した。質が高い健診を安全かつ効率的に実施するという役割は全職種によるチーム医療により果たされていた。アンケート調査の対象は710名(回収率94.5%)で平均年齢50.9歳(±12.4歳)、男性46%、女性54%であった。接遇、個人情報保護、全体の所要時間、検査の待ち時間、検査項目、上部消化管内視鏡検査、結果面接、生活指導、水分制限時間ならびに次回も当センターを受診したいかの各項目についての満足度を5段階評価で回答を求めた。「満足」と回答した割合はそれぞれ58.9%、49.2%、23.1%、21.5%、20.3%、40.1%、38.7%、35.1%、20.7%、60.1%であった。また、アンケートでは健診への不安や怖い気持ちの5段階評価についても質問した。「なかった」は42.5%、「どちらかといえばあった」18.5%、「あった」は4.9%であった。接遇と個人情報保護は満足度の重要な要因であり、不安への配慮も必要と考えられた。受診者の理解を求めたい点については、健診の限界を補うために定期的に受けること、精密検査が必要とされたときには受けること、結果を主治医にみせて相談すること、生活習慣改善などである。
ISSN:1347-0086
1884-4103
DOI:10.7143/jhep.39.435