頭頸部扁平上皮がん術後再発高危険症例における術後化学放射線同時併用療法の検討(原著)
頭頸部扁平上皮がん術後再発高危険症例に対する術後化学放射線同時併用療法の検討を行った。再発高危険因子は顕微鏡的切除断端陽性,被膜外浸潤陽性リンパ節転移,複数個頸部リンパ節転移とした。放射線治療は60Gy以上,化学療法はシスプラチン80mg/m2あるいは100mg/m2を3週毎に3回投与した。 2007年4月から2013年11月までの期間に治療を行った52例(男性45例,女性7例)を対象とした。年齢は22歳から75歳,中央値は62歳であった。病期分類はステージIII 4例,ステージIVA 35例,ステージIVB 2例であり,後発頸部リンパ節転移は11例であった。原発部位は口腔23例,中咽頭4例,...
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| Published in | 日本口腔腫瘍学会誌 Vol. 26; no. 4; pp. 159 - 164 |
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| Main Author | |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本口腔腫瘍学会
2014
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0915-5988 1884-4995 |
| DOI | 10.5843/jsot.26.159 |
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| Summary: | 頭頸部扁平上皮がん術後再発高危険症例に対する術後化学放射線同時併用療法の検討を行った。再発高危険因子は顕微鏡的切除断端陽性,被膜外浸潤陽性リンパ節転移,複数個頸部リンパ節転移とした。放射線治療は60Gy以上,化学療法はシスプラチン80mg/m2あるいは100mg/m2を3週毎に3回投与した。 2007年4月から2013年11月までの期間に治療を行った52例(男性45例,女性7例)を対象とした。年齢は22歳から75歳,中央値は62歳であった。病期分類はステージIII 4例,ステージIVA 35例,ステージIVB 2例であり,後発頸部リンパ節転移は11例であった。原発部位は口腔23例,中咽頭4例,下咽頭20例,喉頭5例であった。経過観察期間中央値は28か月であり,3年局所制御率は75.5%,3年生存率は56.2%であった。多変量解析結果ではシスプラチン総投与量200mg/m2未満,口腔原発の症例は経過不良の傾向が認められた。頭頸部扁平上皮がん術後再発高危険症例における術後化学放射線同時併用療法は,その適応・治療法を遵守し完遂を目指すことにより局所制御率を改善する可能性があると思われた。 |
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| ISSN: | 0915-5988 1884-4995 |
| DOI: | 10.5843/jsot.26.159 |