中国における障害のある児童生徒に対する訪問教育(送教上門)の現状と課題

中国では2014年以来、「特殊教育向上計画」と「障害者教育条例」により、障害のある児童生徒に訪問教育を提供することとなった。この計画や規定においては、訪問教育(送教上門) は特殊教育学校等に通学することが困難な障害のある児童生徒に対する極めて重要な特殊教育の手段であることが明確に規定され、訪問教育(送教上門) が多様な背景のある障害のある子どもの教育を受ける権利を守る教育形態であることも謳われた。本研究では、中国における訪問教育(送教上門) を担当している教員の専門性と実施を担っている学校の種別、さらに地域の経済格差が訪問教育に与える影響などを中心に、現在の中国の訪問教育(送教上門) の現状を...

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Published in障害科学研究 Vol. 46; no. 1; pp. 75 - 89
Main Authors 王, 青童, 竹田, 一則
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 障害科学学会 31.03.2022
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ISSN1881-5812
2432-0714
DOI10.20847/adsj.46.1_75

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Summary:中国では2014年以来、「特殊教育向上計画」と「障害者教育条例」により、障害のある児童生徒に訪問教育を提供することとなった。この計画や規定においては、訪問教育(送教上門) は特殊教育学校等に通学することが困難な障害のある児童生徒に対する極めて重要な特殊教育の手段であることが明確に規定され、訪問教育(送教上門) が多様な背景のある障害のある子どもの教育を受ける権利を守る教育形態であることも謳われた。本研究では、中国における訪問教育(送教上門) を担当している教員の専門性と実施を担っている学校の種別、さらに地域の経済格差が訪問教育に与える影響などを中心に、現在の中国の訪問教育(送教上門) の現状を明らかにし、また今般の新型コロナウイルス( COVID-19) 感染症拡大の影響も踏まえた、今後の中国の訪問教育における課題について考察した。
ISSN:1881-5812
2432-0714
DOI:10.20847/adsj.46.1_75