施設入所高齢者における経腸栄養投与エネルギー量の検討

本研究の目的は、経腸栄養剤の投与エネルギーを減量することによる体重変動から高齢者の適正エネルギー量を確認するための検証である。対象は経腸栄養剤を投与している寝たきり高齢者8人(男性4人、女性4人)である。方法は、1年以上900 kcalを継続し体重が安定している対象者に対して、3カ月間エネルギーを900 kcalから800 kcalに抑えて体重変動を確認した。結果は、体重減少が3人(男性2人、女性1人)、体重増加が2人(女性)、変化が3人(男性2人、女性1人)である。男性は体重が減少しやすいため適正エネルギー量はあまり低く設定しないほうが適切であると推測できる。一方で女性は体重が減少しにくいた...

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Published in日本栄養士会雑誌 Vol. 65; no. 1; pp. 35 - 40
Main Author 八木, 寿子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本栄養士会 2022
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ISSN0013-6492
2185-6877
DOI10.11379/jjda.65.35

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Summary:本研究の目的は、経腸栄養剤の投与エネルギーを減量することによる体重変動から高齢者の適正エネルギー量を確認するための検証である。対象は経腸栄養剤を投与している寝たきり高齢者8人(男性4人、女性4人)である。方法は、1年以上900 kcalを継続し体重が安定している対象者に対して、3カ月間エネルギーを900 kcalから800 kcalに抑えて体重変動を確認した。結果は、体重減少が3人(男性2人、女性1人)、体重増加が2人(女性)、変化が3人(男性2人、女性1人)である。男性は体重が減少しやすいため適正エネルギー量はあまり低く設定しないほうが適切であると推測できる。一方で女性は体重が減少しにくいため適正エネルギー量はより低く設定可能であると推測できる。
ISSN:0013-6492
2185-6877
DOI:10.11379/jjda.65.35