導電性接着剤の熱伝導率測定法の研究

ICやLEDの接合に使用される導電性接着剤を選択する際には,界面熱抵抗の影響を包含した有効熱伝導率を測定しておく必要がある.本研究では導電性接着剤の実装状態を模擬した状態で接着剤の有効熱伝導率を測定できるカートリッジ方式一方向熱流定常比較法を考え,測定対象となる導電性接着剤の有効熱伝導率を0.2~50W/m•Kとしたときの測定可能な試験材料厚さの範囲と有効熱伝導率の測定精度について検討した.その結果有効熱伝導率測定の相対不確かさが10%以下となるのは試験材料厚さが0.2~70mmの範囲であり,有効熱伝導率が大きいほど測定できる試験材料厚さの範囲は大きいこと,また銀-エポキシ系導電性接着剤の有効...

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Published in熱物性 Vol. 28; no. 1; pp. 22 - 28
Main Authors 平田, 拓哉, 大串, 哲朗, 柳浦, 聡, 渡邉, 聡
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本熱物性学会 2015
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ISSN0913-946X
1881-414X
DOI10.2963/jjtp.28.22

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Summary:ICやLEDの接合に使用される導電性接着剤を選択する際には,界面熱抵抗の影響を包含した有効熱伝導率を測定しておく必要がある.本研究では導電性接着剤の実装状態を模擬した状態で接着剤の有効熱伝導率を測定できるカートリッジ方式一方向熱流定常比較法を考え,測定対象となる導電性接着剤の有効熱伝導率を0.2~50W/m•Kとしたときの測定可能な試験材料厚さの範囲と有効熱伝導率の測定精度について検討した.その結果有効熱伝導率測定の相対不確かさが10%以下となるのは試験材料厚さが0.2~70mmの範囲であり,有効熱伝導率が大きいほど測定できる試験材料厚さの範囲は大きいこと,また銀-エポキシ系導電性接着剤の有効熱伝導率は温度依存性をもち,界面熱抵抗により影響されることを明らかにした.
ISSN:0913-946X
1881-414X
DOI:10.2963/jjtp.28.22