加熱と灌流の停止後の温度分布データを用いた組織熱物性再構成

著者らは以前に, HIFU (high-intensity focus ultrasound) などの加熱治療を行った際の病変の診断やモニタリング, また, 治療計画を行うために, 生体組織の熱物性として熱伝導率や熱容量, また, 熱拡散率を再構成する技法を報告している. 具体的には超音波や核磁気共鳴を用いて組織関心領域内の温度分布を計測し, さらには熱物性の参照値を関心領域内に設けることにより, bioheat transfer equationsを熱物性分布に関する連立1階偏微分方程式として解くものである. 本技法によれば, 血流による灌流や加熱源と吸熱源を共に再構成することも可能であるが...

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Published inThermal Medicine Vol. 24; no. 3; pp. 91 - 99
Main Authors 南, 昭成, 内田, 達也, 炭, 親良
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ハイパーサーミア学会 2008
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ISSN1882-2576
1882-3750
DOI10.3191/thermalmed.24.91

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Summary:著者らは以前に, HIFU (high-intensity focus ultrasound) などの加熱治療を行った際の病変の診断やモニタリング, また, 治療計画を行うために, 生体組織の熱物性として熱伝導率や熱容量, また, 熱拡散率を再構成する技法を報告している. 具体的には超音波や核磁気共鳴を用いて組織関心領域内の温度分布を計測し, さらには熱物性の参照値を関心領域内に設けることにより, bioheat transfer equationsを熱物性分布に関する連立1階偏微分方程式として解くものである. 本技法によれば, 血流による灌流や加熱源と吸熱源を共に再構成することも可能であるが, 本稿では加熱と灌流を停止した後の再構成を行う場合が扱われている. この場合の再構成の実行可能性がシミュレーションにより実証されており, 著者らの提案した再構成技法を用いることにより, minimum invasive 治療が実現されるものと期待される.
ISSN:1882-2576
1882-3750
DOI:10.3191/thermalmed.24.91