淡路島吹上浜の砂浜面積・汀線の経年変化

淡路島南西部に位置する吹上浜を対象に, 過去36年間の航空写真を用いて, 砂浜面積および護岸から汀線までの距離の経年変化を把握した. また, 飛砂・漂砂を考える上で重要となる吹上浜周辺の風特性について把握するため, 気象庁の風向風速データを整理し, それを用いた日飛砂量の推算を行った. その結果, 吹上浜においては過去36年間にわたり, 砂浜面積, 護岸からの汀線距離ともに動的に安定した砂浜であると判断された. また, 現地の平均風速は概ね3m/s程度であり, この程度の風では粒径0.1mm程度の飛砂しか起こりえない. 一方, 台風接近や冬季風浪により10m/s以上の風が出現することもわかった...

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Published in地球環境シンポジウム講演論文集 Vol. 16; pp. 35 - 40
Main Authors 有田, 守, 宇野, 宏司, 辻本, 剛三, 柿谷, 茂貴, 柿木, 哲哉, 出口, 一郎
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 土木学会 2008
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ISSN1884-8419
DOI10.2208/proge.16.35

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Summary:淡路島南西部に位置する吹上浜を対象に, 過去36年間の航空写真を用いて, 砂浜面積および護岸から汀線までの距離の経年変化を把握した. また, 飛砂・漂砂を考える上で重要となる吹上浜周辺の風特性について把握するため, 気象庁の風向風速データを整理し, それを用いた日飛砂量の推算を行った. その結果, 吹上浜においては過去36年間にわたり, 砂浜面積, 護岸からの汀線距離ともに動的に安定した砂浜であると判断された. また, 現地の平均風速は概ね3m/s程度であり, この程度の風では粒径0.1mm程度の飛砂しか起こりえない. 一方, 台風接近や冬季風浪により10m/s以上の風が出現することもわかった. さらに, 月別平均風速および出現風向特性を考慮した飛砂量計算では, 春季から夏季にかけて南から北方向, 冬季は西から東方向への飛砂が卓越することが明らかにされた.
ISSN:1884-8419
DOI:10.2208/proge.16.35