研究倫理教育効果の評価手法に関する試行的考察 倫理審査の質向上を目的とした倫理審査委員の教育・研修を題材として

平成27年4月、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」が施行され、倫理審査委員には審査等に必要な知識を習得するための教育・研修を受講することが、倫理審査委員会設置者には倫理審査委員の教育・研修の受講を確保するために必要な措置を講じることが義務付けられた。同指針制定後、各教育・研修の実施率は大幅に向上したものと推測されるが、効果的な教育・研修を実施するためには、教育・研修が倫理審査委員や倫理審査委員会に対してどのような効果を及ぼしたのかを測定し、評価できる手法が不可欠である。 そこで、本稿では、HRD(人的資源開発) の教育評価手法として評価が高いカークパトリック( Donald L. K...

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Published in生命倫理 Vol. 29; no. 1; pp. 112 - 120
Main Authors 有澤, 和代, 神里, 彩子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本生命倫理学会 26.09.2019
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ISSN1343-4063
2189-695X
DOI10.20593/jabedit.29.1_112

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Summary:平成27年4月、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」が施行され、倫理審査委員には審査等に必要な知識を習得するための教育・研修を受講することが、倫理審査委員会設置者には倫理審査委員の教育・研修の受講を確保するために必要な措置を講じることが義務付けられた。同指針制定後、各教育・研修の実施率は大幅に向上したものと推測されるが、効果的な教育・研修を実施するためには、教育・研修が倫理審査委員や倫理審査委員会に対してどのような効果を及ぼしたのかを測定し、評価できる手法が不可欠である。 そこで、本稿では、HRD(人的資源開発) の教育評価手法として評価が高いカークパトリック( Donald L. Kirkpatrick) の4 段階評価モデルが倫理審査委員への教育・研修の評価にも応用可能であることを確かめた上で、4 段階評価モデルを適用し、評価指標を試行的に作成した。
ISSN:1343-4063
2189-695X
DOI:10.20593/jabedit.29.1_112