画像処理による食品包装シール部の噛込み検出に関する研究―アルミ蒸着フィルム包装のシール部噛込みの検出

食品包装のシール部における噛込み検出を目的に,画像処理による非破壊検出アルゴリズムを検討した.本研究では,アルミ蒸着フィルム包装の無着色(銀色) ,着色(赤色)を供試材料とした.カラーCCDカメラに偏光フィルタを装着し,光源光の照射角度を10°に設定することで乱反射を軽減させ,得られた包装シール部の画像データ(24 bit)について,カラー画像の色成分(R,G,B:各8 bit)の分離,判別対象領域決定,輝度階調変換,FFT,周波数に基づくノイズの除去,IFFT,一次微分フィルタによるエッジ処理,2値化処理により,シール部の噛込み画素を抽出した.抽出された噛込み画素数により,噛込み包装の判別を...

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Published in農業情報研究 Vol. 16; no. 4; pp. 196 - 204
Main Authors 中野, 和弘, 窪田, 陽介, 臼井, 善彦, 笹岡, 聖史, 本間, 克美, 野口, 貴義
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 農業情報学会 2007
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ISSN0916-9482
1881-5219
DOI10.3173/air.16.196

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Summary:食品包装のシール部における噛込み検出を目的に,画像処理による非破壊検出アルゴリズムを検討した.本研究では,アルミ蒸着フィルム包装の無着色(銀色) ,着色(赤色)を供試材料とした.カラーCCDカメラに偏光フィルタを装着し,光源光の照射角度を10°に設定することで乱反射を軽減させ,得られた包装シール部の画像データ(24 bit)について,カラー画像の色成分(R,G,B:各8 bit)の分離,判別対象領域決定,輝度階調変換,FFT,周波数に基づくノイズの除去,IFFT,一次微分フィルタによるエッジ処理,2値化処理により,シール部の噛込み画素を抽出した.抽出された噛込み画素数により,噛込み包装の判別を行った.無着色包装の噛込み包装の判別では,判別分析法により算出したB成分の輝度閾値のうち輝度閾値55と輝度閾値35を用いた結果,判別率は99.6%であった.着色包装の噛込み包装の判別では,判別分析法により算出したB成分の輝度閾値のうち輝度閾値60と輝度閾値43を用いた結果,判別率は94.3%であった.本研究で構築した画像処理アルゴリズムにより,ヒートシール式食品包装のシール部分における噛込み検出は可能であることが示された.
ISSN:0916-9482
1881-5219
DOI:10.3173/air.16.196