診療報酬情報を用いた中心静脈カテーテル挿入に伴う重症気胸事例検出法 内部監査における診療報酬情報利用の可能性

【緒言】診療実態に即した内部監査実現のため,診療報酬情報を用いた中心静脈カテーテル挿入に伴う重症気胸事例の検出法開発を試みた。【方法】EFファイル情報から中心静脈カテーテル挿入と持続的胸腔ドレナージが算定されている症例を抽出後,入院後発生疾患名で検出する第1法,レセプト病名で検出する第2法,診療録調査から検出する第3法,EFファイルによる抽出は行わずレセプト病名のみから検出する第4法の感度を比較した。【結果】それぞれの検出法の検出数と感度は15.4%,42.3%,69.2%,53.8%,中心静脈カテーテル挿入に伴う重症気胸事例発生率0.8%,インシデントレポート提出率は61.5%であった。【結...

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Published in日本医療・病院管理学会誌 Vol. 53; no. 4; pp. 217 - 225
Main Authors 尾林, 聡, 伏見, 清秀, 森脇, 睦子, 佐瀬, 裕子, 鳥羽, 三佳代
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本医療・病院管理学会 01.10.2016
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ISSN1882-594X
2185-422X
DOI10.11303/jsha.53.217

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Summary:【緒言】診療実態に即した内部監査実現のため,診療報酬情報を用いた中心静脈カテーテル挿入に伴う重症気胸事例の検出法開発を試みた。【方法】EFファイル情報から中心静脈カテーテル挿入と持続的胸腔ドレナージが算定されている症例を抽出後,入院後発生疾患名で検出する第1法,レセプト病名で検出する第2法,診療録調査から検出する第3法,EFファイルによる抽出は行わずレセプト病名のみから検出する第4法の感度を比較した。【結果】それぞれの検出法の検出数と感度は15.4%,42.3%,69.2%,53.8%,中心静脈カテーテル挿入に伴う重症気胸事例発生率0.8%,インシデントレポート提出率は61.5%であった。【結論】診療報酬情報を用いた有害事象検出は,入力精度により感度が左右される,対象事象に制限がある,などの課題はあるが,診療録調査を併用することでインシデントレポートでは収集できなかった事象が検出できた。
ISSN:1882-594X
2185-422X
DOI:10.11303/jsha.53.217