高齢者におけるfaropenem sodiumの体内動態ならびに安全性の検討
新規ペネム系経口抗菌薬faropenem sodiumの市販後臨床試験として, 入院中の患者で感染が確認された高齢者 (平均年齢78.4歳) 17例を対象にFRPM錠150mgを1回1錠, 1日3回, 4-8日間連続経口投与し, 血漿中濃度の推移ならびに安全性を検討し, 以下の結果を得た. 1. 薬物動態パラメータ 高齢者に本抗菌薬を投与した時の薬物動態パラメータは, Cmax 1.09±0.43μg/mL, Tmax 2.29±1.16h, T1/22.42±3.09h, AUC0-245.03±2.57μg・h/mL, 健常成人のパラメータと比較すると, Cmaxは低く, TmaxおよびT...
Saved in:
| Published in | 日本化学療法学会雑誌 Vol. 50; no. 10; pp. 640 - 645 |
|---|---|
| Main Authors | , , , , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益社団法人 日本化学療法学会
25.10.2002
|
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1340-7007 1884-5886 |
| DOI | 10.11250/chemotherapy1995.50.640 |
Cover
| Summary: | 新規ペネム系経口抗菌薬faropenem sodiumの市販後臨床試験として, 入院中の患者で感染が確認された高齢者 (平均年齢78.4歳) 17例を対象にFRPM錠150mgを1回1錠, 1日3回, 4-8日間連続経口投与し, 血漿中濃度の推移ならびに安全性を検討し, 以下の結果を得た. 1. 薬物動態パラメータ 高齢者に本抗菌薬を投与した時の薬物動態パラメータは, Cmax 1.09±0.43μg/mL, Tmax 2.29±1.16h, T1/22.42±3.09h, AUC0-245.03±2.57μg・h/mL, 健常成人のパラメータと比較すると, Cmaxは低く, TmaxおよびT1/2は延長され, AUC0-24はやや増加する傾向を示した. 2. 安全性 副作用は17例中1例に投与開始7日後に軽度の下痢が発現したのみであった。本抗菌薬との関連を否定されなかった臨床検査値異常変動は, GOT・GPT上昇, GOT・GPT・ALP・BUN上昇がそれぞれ1例に認められたがいずれも軽度であった。 |
|---|---|
| ISSN: | 1340-7007 1884-5886 |
| DOI: | 10.11250/chemotherapy1995.50.640 |