イムノアッセイを原理とする尿中覚せい剤の捜査現場予備試験法
イムノアッセイを原理とした尿中覚せい剤の捜査現場用予備テストカード"Drug-of-Abuse One Step Test"を実際の事件に関連した尿資料のスクリーニングに適用するための諸条件を検討した.検出限界はメタンフェタミン用テストカード(MA用)は1μg/ml,アンフェタミン用テストカード(AM用)は2μg/mlであった.両テストカードの交差反応性について7種の覚せい剤類縁化合物を用いて調べたところ,MA用は二級アミン類に反応が認められたが,AM用では100倍の濃度でも反応しなかった。実際の鑑定資料尿175点について両テストカードを併用したテストとEmit,TLC及び...
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| Published in | 分析化学 Vol. 45; no. 8; pp. 805 - 809 |
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| Main Authors | , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益社団法人 日本分析化学会
05.08.1996
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| ISSN | 0525-1931 |
| DOI | 10.2116/bunsekikagaku.45.805 |
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| Summary: | イムノアッセイを原理とした尿中覚せい剤の捜査現場用予備テストカード"Drug-of-Abuse One Step Test"を実際の事件に関連した尿資料のスクリーニングに適用するための諸条件を検討した.検出限界はメタンフェタミン用テストカード(MA用)は1μg/ml,アンフェタミン用テストカード(AM用)は2μg/mlであった.両テストカードの交差反応性について7種の覚せい剤類縁化合物を用いて調べたところ,MA用は二級アミン類に反応が認められたが,AM用では100倍の濃度でも反応しなかった。実際の鑑定資料尿175点について両テストカードを併用したテストとEmit,TLC及びGC/MSによる鑑定結果とを比較したところ,両テストカード共陽性の資料及び両テストカード共陰性の資料164点は鑑定結果と100%一致し,残り11点はMA用は陽性,AM用は陰性となったもので,これらを含めた全体の一致率は95%であった.本テストカードはその高い特異性に加え,判定方法や携行性もよく捜査現場用テストとして有用と考えられた. |
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| ISSN: | 0525-1931 |
| DOI: | 10.2116/bunsekikagaku.45.805 |