膵臓癌における血漿Vascular Endothelial Growth Factor(VEGF)測定の臨床的有用性に関する検討
背景と目的 腫瘍が増殖や転移をきたすためには血管新生が不可欠とされ, vascular endothelial growth factor(VEGF), basic fibroblast growth factor(bFGF), platelet-derived growth factor(PDGF), transforming growth factor-α(TGF-α), and tumor necrosis factor-α(TNF-α)など多くの因子が報告されているが, その中でも血管内皮に特異的に作用するVEGFは重要な血管新生因子とされている1,2). 膵臓癌ではこれまでに腫瘍組織...
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Published in | 膵臓 Vol. 21; no. 1; pp. 38 - 40 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本膵臓学会
25.02.2006
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ISSN | 0913-0071 |
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Summary: | 背景と目的 腫瘍が増殖や転移をきたすためには血管新生が不可欠とされ, vascular endothelial growth factor(VEGF), basic fibroblast growth factor(bFGF), platelet-derived growth factor(PDGF), transforming growth factor-α(TGF-α), and tumor necrosis factor-α(TNF-α)など多くの因子が報告されているが, その中でも血管内皮に特異的に作用するVEGFは重要な血管新生因子とされている1,2). 膵臓癌ではこれまでに腫瘍組織中のVEGF発現と予後の相関についての報告が見られるが3~5), 多くの膵臓癌は手術不能例であり組織を用いた検討は必ずしも容易ではない. 今回我々は, 遠隔転移を有する手術不能例を含め, 非侵襲的な方法として膵臓癌における血漿VEGFを測定して臨床的有用性について検討した. 対象と方法 対象は2003年1月から2004年6月の期間に経験した膵臓癌69例, 慢性膵炎35例, 健常人(コントロール群)26例である. |
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ISSN: | 0913-0071 |