(7) 膵臓癌 (浸潤性膵管癌) に対する術前化学療法とConversion surgery

「要旨」根治手術が行われた膵臓癌 (浸潤性膵管癌) であってもその予後は不良である. この状況を改善するためにゲムシタビン塩酸塩+S-1を用いた術前化学療法が計画され, 切除可能膵癌 (R), 切除可能境界膵癌 (BR) において予後延長が認められるようになった. また初診時に切除不能膵癌 (UR) と診断された症例に化学療法・化学放射線療法を行い, 一部の奏効した症例にConversion surgeryを施行することで化学放射線・化学放射線療法だけでは得られない長期予後が得られることも分かってきた. 本稿では術前化学療法とConversion surgeryについて概説する....

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Published in日本医科大学医学会雑誌 Vol. 20; no. 2; pp. 67 - 72
Main Authors 水谷聡, 谷合信彦, 高田英志, 吉岡正人, 古木裕康, 上田純志, 相本隆幸, 松谷毅, 中村慶春, 吉田寛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医科大学医学会 01.04.2024
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ISSN1349-8975

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Summary:「要旨」根治手術が行われた膵臓癌 (浸潤性膵管癌) であってもその予後は不良である. この状況を改善するためにゲムシタビン塩酸塩+S-1を用いた術前化学療法が計画され, 切除可能膵癌 (R), 切除可能境界膵癌 (BR) において予後延長が認められるようになった. また初診時に切除不能膵癌 (UR) と診断された症例に化学療法・化学放射線療法を行い, 一部の奏効した症例にConversion surgeryを施行することで化学放射線・化学放射線療法だけでは得られない長期予後が得られることも分かってきた. 本稿では術前化学療法とConversion surgeryについて概説する.
ISSN:1349-8975