変形性膝関節症に対する旭川医大式膝装具の長期成績

旭川医大式膝装具は内側型変形性膝関節症に対して処方される. 今回処方後5年以上経過した40例50膝のうち, 死亡の5例, 行方不明の6例を除く29例37膝の長期成績を調査した(フォローアップ率82.9%). 処方時年齢は平均63.6歳. 変形性膝関節症の病期分類ではIV期以上の重症例が19膝を占めていた. 経過観察期間は5-9年, 平均6年6か月であった. また処方後平均1年5か月の前回調査結果と比較した. 装具装着率では, 前回調査では23例31膝(83.8%)と高かったが, 今回調査では11例16膝(43.2%)に低下していた. 装具使用群では, 除痛効果は保たれているが高齢化による歩行能...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 25; no. 4; pp. 267 - 270
Main Authors 山下泉, 宮津誠, 宮武泰正, 小野沢敏弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 01.07.1988
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ISSN0034-351X

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Summary:旭川医大式膝装具は内側型変形性膝関節症に対して処方される. 今回処方後5年以上経過した40例50膝のうち, 死亡の5例, 行方不明の6例を除く29例37膝の長期成績を調査した(フォローアップ率82.9%). 処方時年齢は平均63.6歳. 変形性膝関節症の病期分類ではIV期以上の重症例が19膝を占めていた. 経過観察期間は5-9年, 平均6年6か月であった. また処方後平均1年5か月の前回調査結果と比較した. 装具装着率では, 前回調査では23例31膝(83.8%)と高かったが, 今回調査では11例16膝(43.2%)に低下していた. 装具使用群では, 除痛効果は保たれているが高齢化による歩行能力の低下が認められた. 病期の重症度と成績との間に関連は認められなかった.
ISSN:0034-351X