じん肺患者の急性増悪時における甲状腺機能の検討
じん肺症の患者が入院した時点での甲状腺機能を検討した. 生理学的活性の最も高い free T3 (以下fT3と略す) が正常値以下を示したのは34名中26名であり, そのうち12名46.2%が死亡した. fT3が正常値であった8名のうち死亡したのは1名のみであり, fT3が正常値である症例の予後は良好であった. 24名において臨床症状安定時のfT3と入院時のfT3を比較検討した. fT3は入院時に有意に低下していた (p<0.01). 生存群と死亡群では死亡群においてfT3の低下の程度が強い傾向にあった. じん肺患者の入院時のfT3はじん肺症の予後を推定する客観的指標として有用であると考...
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          | Published in | 日本胸部疾患学会雑誌 Vol. 33; no. 8; pp. 846 - 849 | 
|---|---|
| Main Authors | , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | English Japanese  | 
| Published | 
            社団法人 日本呼吸器学会
    
        25.08.1995
     | 
| Subjects | |
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| ISSN | 0301-1542 1883-471X  | 
| DOI | 10.11389/jjrs1963.33.846 | 
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| Summary: | じん肺症の患者が入院した時点での甲状腺機能を検討した. 生理学的活性の最も高い free T3 (以下fT3と略す) が正常値以下を示したのは34名中26名であり, そのうち12名46.2%が死亡した. fT3が正常値であった8名のうち死亡したのは1名のみであり, fT3が正常値である症例の予後は良好であった. 24名において臨床症状安定時のfT3と入院時のfT3を比較検討した. fT3は入院時に有意に低下していた (p<0.01). 生存群と死亡群では死亡群においてfT3の低下の程度が強い傾向にあった. じん肺患者の入院時のfT3はじん肺症の予後を推定する客観的指標として有用であると考えられた. | 
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| ISSN: | 0301-1542 1883-471X  | 
| DOI: | 10.11389/jjrs1963.33.846 |