3D-CTA術前診断による破裂脳動脈瘤手術

Three-Dimensional Computed Tomographic Angiography(3D-CTA)はvolumetric dataが得られる非侵襲的検査法であり, 脳血管を3次元的に評価することができる. 特に急性期くも膜下出血, 脳内血腫の重症症例は緊急性を要し, 3D-CTAにて短時間で多くの情報を得ることができる3). われわれは急性期破裂脳動脈瘤の術前検査としてconventional angiographyを行わず, 3D-CTAをルーチンに施行してきた. 立体的な形態診断や手術シミュレーションに使用している実際の代表的な症例を提示し, 破裂脳動脈瘤患者が急性期に収...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 29; no. 1; pp. 53 - 58
Main Authors 土本, 正治, 小野田, 恵介, 黒住, 和彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2001
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.29.53

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Summary:Three-Dimensional Computed Tomographic Angiography(3D-CTA)はvolumetric dataが得られる非侵襲的検査法であり, 脳血管を3次元的に評価することができる. 特に急性期くも膜下出血, 脳内血腫の重症症例は緊急性を要し, 3D-CTAにて短時間で多くの情報を得ることができる3). われわれは急性期破裂脳動脈瘤の術前検査としてconventional angiographyを行わず, 3D-CTAをルーチンに施行してきた. 立体的な形態診断や手術シミュレーションに使用している実際の代表的な症例を提示し, 破裂脳動脈瘤患者が急性期に収容される第一線の救急病院での3D-CTAの有用性について検討した. 対象および方法 1997年5月-1999年12月の2年8カ月間にくも膜下出血にて発症し, 術前に3D-CTAを行い手術した連続67症例(脳動脈瘤総数78個中, 破裂脳動脈瘤数64個, 合併未破裂脳動脈瘤数14個)を対象とした. 検討症例67例は, 男性27例, 女性40例であった. 年齢39-85歳(平均62. 7歳). 30-40歳未満2例, 40-50歳未満10例, 50-60歳未満17例, 60-70歳未満15例, 70-80歳未満10例, 80歳以上13例であった.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.29.53