通常学級のホームワークによる漢字読字・書字の学習支援に関する研究 小学2年生を対象とした検討
近年、通常学級での学習困難への早期予防的支援が注目されている。本研究では、小学2年生の漢字困難に対する早期予防的支援を、通常学級のホームワークで行う支援の有効性を、介入群150名、統制群126名で検討した。評価は、介入の前後で行った。第1回介入では、音韻操作課題、イラストを媒介とした漢字読字課題および部品抽出を促す書字課題のホームワークを、週1回出した。提供したホームワークは、通常出されるホームワークの代わりとなるよう調整された。第2回介入では、第1回介入で低成績の児童に対する支援課題を含めて提供した。漢字の読字と書字の成績が26パーセンタイル未満の児童(Aタイプ)では、第2回介入の後に、漢字...
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| Published in | 特殊教育学研究 Vol. 50; no. 2; pp. 115 - 127 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本特殊教育学会
2012
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0387-3374 2186-5132 |
| DOI | 10.6033/tokkyou.50.115 |
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| Summary: | 近年、通常学級での学習困難への早期予防的支援が注目されている。本研究では、小学2年生の漢字困難に対する早期予防的支援を、通常学級のホームワークで行う支援の有効性を、介入群150名、統制群126名で検討した。評価は、介入の前後で行った。第1回介入では、音韻操作課題、イラストを媒介とした漢字読字課題および部品抽出を促す書字課題のホームワークを、週1回出した。提供したホームワークは、通常出されるホームワークの代わりとなるよう調整された。第2回介入では、第1回介入で低成績の児童に対する支援課題を含めて提供した。漢字の読字と書字の成績が26パーセンタイル未満の児童(Aタイプ)では、第2回介入の後に、漢字読字の成績が改善した。漢字書字については、介入群のAタイプの児童は、第1回介入以降、統制群と比べ成績が改善した。これより、低学年の早期予防的支援として、ホームワークによる多段階介入は効果的なことが指摘できた。 |
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| ISSN: | 0387-3374 2186-5132 |
| DOI: | 10.6033/tokkyou.50.115 |