樹脂成形における金型メンテナンスの実施タイミングの明確化 ガス焼けの状態の数値化
樹脂成形プロセスで生じるガス焼けは,成形過程でのガスの発生や排出が適切に行われないことが原因となるが,多くの要因が複雑に絡み合っているため,根本的に解決することが極めて困難である.成形機や金型のメンテナンスにおいて,定期的な検査や部品の交換,清掃などを実施し,機械の状態を維持することが,現実的で有効的な対策になる.適切なタイミングでメンテナンスを実施することが品質管理において重要な要素となるが,メンテナンスを実施するタイミングの判断が主に経験や勘に依存することが多く,明確な基準が欠けている.本論文では,品質と効率の観点から適切にメンテナンスを実施するタイミングを明確化するために,深層学習の分類...
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Published in | 日本経営工学会論文誌 Vol. 75; no. 2; pp. 76 - 87 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本経営工学会
15.07.2024
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Subjects | |
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ISSN | 1342-2618 2187-9079 |
DOI | 10.11221/jima.75.76 |
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Summary: | 樹脂成形プロセスで生じるガス焼けは,成形過程でのガスの発生や排出が適切に行われないことが原因となるが,多くの要因が複雑に絡み合っているため,根本的に解決することが極めて困難である.成形機や金型のメンテナンスにおいて,定期的な検査や部品の交換,清掃などを実施し,機械の状態を維持することが,現実的で有効的な対策になる.適切なタイミングでメンテナンスを実施することが品質管理において重要な要素となるが,メンテナンスを実施するタイミングの判断が主に経験や勘に依存することが多く,明確な基準が欠けている.本論文では,品質と効率の観点から適切にメンテナンスを実施するタイミングを明確化するために,深層学習の分類モデルを利用した手法を提案した.提案する手法では,初期ロットにおいて類似度を算出した後,類似度をもとに分類する深層学習モデルの転移学習を行い,最後にFine-tuningをする.特にFine-tuningにおいて,特徴量を直接的に制御する損失関数を利用したことが主なポイントとなる. |
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ISSN: | 1342-2618 2187-9079 |
DOI: | 10.11221/jima.75.76 |