交通ネットワーク分析を用いた道路交通情報提供システム導入効果の評価

本研究では, VICSの導入効果に対する調査データによって推定された支払意志額モデルを用いて, 道路交通に対する提供情報の価値を評価し, ネットワーク全体における便益推計を行った. 一方で, 道路交通情報利用需要変動型多種流確率均衡モデルを実道路ネットワークに適用するために, 観測交通量に適合する知覚所要時間の分散パラメータを, 支払意思額推計値を用いて情報利用率モデルを特定化するパラメータを推定した. 最後に, これらの結果を用いて熊本都市圏と西遠都市圏におけるATIS導入便益の試算を行ったところ, ATIS導入による便益額は非常に高いこと, 交通渋滞が激しく, 平均トリップ時間も長い地域で...

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Published in土木計画学研究・論文集 Vol. 20; pp. 931 - 938
Main Authors 竹隈, 史明, 溝上, 章志
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 土木学会 30.09.2003
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ISSN0913-4034
1884-8303
DOI10.2208/journalip.20.931

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Summary:本研究では, VICSの導入効果に対する調査データによって推定された支払意志額モデルを用いて, 道路交通に対する提供情報の価値を評価し, ネットワーク全体における便益推計を行った. 一方で, 道路交通情報利用需要変動型多種流確率均衡モデルを実道路ネットワークに適用するために, 観測交通量に適合する知覚所要時間の分散パラメータを, 支払意思額推計値を用いて情報利用率モデルを特定化するパラメータを推定した. 最後に, これらの結果を用いて熊本都市圏と西遠都市圏におけるATIS導入便益の試算を行ったところ, ATIS導入による便益額は非常に高いこと, 交通渋滞が激しく, 平均トリップ時間も長い地域でその導入効果が高いことが明らかになった.
ISSN:0913-4034
1884-8303
DOI:10.2208/journalip.20.931