NK細胞の増殖性疾患
「はじめに」NK細胞は末梢血で増える場合と末梢血以外の組織で増える場合とがある. 反応性の増加と腫瘍性の増加がある. 腫瘍性の増加には白血病と悪性リンパ腫がある. 腫瘍性の増加でも, その本態が白血病か悪性リンパ腫かがはっきりしないことも多い. 以上の疾患群を分類すると, 末梢血でみられる一過性のおそらく反応性と考えられるNK細胞増加, 末梢血でみられる反応性と腫瘍性のNK細胞型顆粒リンパ球増多症 (NK-GLPD : NK cell-lineage granular lymphocyte-proliferative disorders), それにNK細胞リンパ腫と急性NK細胞白血病とがある....
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Published in | 日本リンパ網内系学会会誌 Vol. 38; no. 1; pp. 1 - 9 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本リンパ網内系学会
20.04.1998
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ISSN | 1342-9248 |
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Summary: | 「はじめに」NK細胞は末梢血で増える場合と末梢血以外の組織で増える場合とがある. 反応性の増加と腫瘍性の増加がある. 腫瘍性の増加には白血病と悪性リンパ腫がある. 腫瘍性の増加でも, その本態が白血病か悪性リンパ腫かがはっきりしないことも多い. 以上の疾患群を分類すると, 末梢血でみられる一過性のおそらく反応性と考えられるNK細胞増加, 末梢血でみられる反応性と腫瘍性のNK細胞型顆粒リンパ球増多症 (NK-GLPD : NK cell-lineage granular lymphocyte-proliferative disorders), それにNK細胞リンパ腫と急性NK細胞白血病とがある. 腫瘍性のNK-GLPDはaggressive NK-cell leukemia / lymphomaと同じ疾患である. 「末梢血の一過性, 反応性のNK細胞増加」マウスの実験では, 種々のウイルスを接種すると, 接種部位あるいはウイルスが増殖している臓器で一過性にNK細胞が増加することが多い. |
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ISSN: | 1342-9248 |