経腸栄養剤の変更にて``L -DOPAの吸収が変化したパーキンソン病患者の1例

パーキンソン病(以下, PD)の薬物療法において``L -DOPAは中心的な薬剤で, 消化管でのその吸収に食事の影響があることが知られている1~3). 今回経腸栄養剤の変更によって兎の口症候群(rabbit syndrome)をはじめパーキンソン症状が変化したPDの1例を経験したので報告する. 症例 62歳, 男性. 1990年左上肢安静時振戦で発症. 1991年から投薬を開始され, 動作緩慢, 姿勢反射障害, すくみ足などのパーキンソン症状は徐々に進行し, 服薬調整がされていた. 1999年1月右肺癌(腺癌Stage Ib)に対して胸腔鏡下右肺中葉切除術施行後, MRSA肺炎を併発, 呼吸器...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 38; no. 11; pp. 932 - 934
Main Authors 佐藤史江, 眞野行生, 居川幸正, 浦上祐司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 2001
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ISSN0034-351X

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Summary:パーキンソン病(以下, PD)の薬物療法において``L -DOPAは中心的な薬剤で, 消化管でのその吸収に食事の影響があることが知られている1~3). 今回経腸栄養剤の変更によって兎の口症候群(rabbit syndrome)をはじめパーキンソン症状が変化したPDの1例を経験したので報告する. 症例 62歳, 男性. 1990年左上肢安静時振戦で発症. 1991年から投薬を開始され, 動作緩慢, 姿勢反射障害, すくみ足などのパーキンソン症状は徐々に進行し, 服薬調整がされていた. 1999年1月右肺癌(腺癌Stage Ib)に対して胸腔鏡下右肺中葉切除術施行後, MRSA肺炎を併発, 呼吸器管理となり, 気管切開術施行. 6月内視鏡下胃瘻造設術を施行された.
ISSN:0034-351X