前腕遠位骨端線損傷後の変形・短縮に仮骨延長法を用いた2例
「はじめに」前腕遠位骨端線損傷後の変形に対しては, 一般に骨切り術2)や , 仮骨延長法1)3)5)7)どなの治療法が選択される. 今回, 橈骨の短縮例および尺骨の短縮例の2例を経験し, イリザロフ創外固定器での仮骨延長法による変形矯正を行ったので報告する. 以下, イリザロフ創外固定器はイリザロフと省略する. 症例 症例1 15歳, 男性. 主訴:左手関節の運動時痛. 家族歴・既往歴:特記すべき事項はない. 現病歴:12歳の時, 転倒により左橈骨遠位端骨折および尺骨遠位骨端線損傷をきたし, 徒手整復およびギプス固定を受けた. 3年後, 運動時や荷物を持つなどの動作で, 手関節痛が出現し, 当...
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          | Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 48; no. 3; pp. 957 - 961 | 
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| Main Authors | , , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            西日本整形・災害外科学会
    
        1999
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| ISSN | 0037-1033 | 
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| Summary: | 「はじめに」前腕遠位骨端線損傷後の変形に対しては, 一般に骨切り術2)や , 仮骨延長法1)3)5)7)どなの治療法が選択される. 今回, 橈骨の短縮例および尺骨の短縮例の2例を経験し, イリザロフ創外固定器での仮骨延長法による変形矯正を行ったので報告する. 以下, イリザロフ創外固定器はイリザロフと省略する. 症例 症例1 15歳, 男性. 主訴:左手関節の運動時痛. 家族歴・既往歴:特記すべき事項はない. 現病歴:12歳の時, 転倒により左橈骨遠位端骨折および尺骨遠位骨端線損傷をきたし, 徒手整復およびギプス固定を受けた. 3年後, 運動時や荷物を持つなどの動作で, 手関節痛が出現し, 当院を受診した. 現症:外見上の変形は僅かであり, 関節可動域制限は認めなかった. 単純X線像:尺骨遠位骨端線の早期閉鎖を認め, ulna minus variantは11mmであった(図1a). 治療:尺骨の短縮矯正を行うため, イリザロフミニモデルをハーフピンを用いてシェーマのように装着した. (図4a). | 
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| ISSN: | 0037-1033 |