一般化交通費用に基づく交通需要予測のバイアスと内生的時間価値

本研究は, 勤務時間が固定の下での個人の行動モデルを構築し, 交通所要時間, 交通料金の変化による時間価値および交通需要の変化を数値シミュレーションによる比較静学によって示すことにより, 時間価値を内生化することが交通需要予測に与える影響について考察している. その結果, 時間価値の内生化により, 交通所要時間の変化と交通料金の変化が一般化交通費用の変化の上では等しくても, それぞれが交通需要に与える影響の度合いは全く異なることを示した. 本研究により, 従来型の時間価値一定の一般化交通費用による交通需要予測方法は, 大きなバイアスをもたらしている可能性が高いことが判明した....

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Bibliographic Details
Published in土木計画学研究・論文集 Vol. 22; pp. 47 - 52
Main Authors 河野, 達仁, 岸, 昭雄, 森杉, 壽芳
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 土木学会 31.10.2005
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ISSN0913-4034
1884-8303
DOI10.2208/journalip.22.47

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Summary:本研究は, 勤務時間が固定の下での個人の行動モデルを構築し, 交通所要時間, 交通料金の変化による時間価値および交通需要の変化を数値シミュレーションによる比較静学によって示すことにより, 時間価値を内生化することが交通需要予測に与える影響について考察している. その結果, 時間価値の内生化により, 交通所要時間の変化と交通料金の変化が一般化交通費用の変化の上では等しくても, それぞれが交通需要に与える影響の度合いは全く異なることを示した. 本研究により, 従来型の時間価値一定の一般化交通費用による交通需要予測方法は, 大きなバイアスをもたらしている可能性が高いことが判明した.
ISSN:0913-4034
1884-8303
DOI:10.2208/journalip.22.47