頸椎後方instrumentにおけるOlerud Cervicalの使用経験

「目的」上位頚椎の外傷, 先天奇形や慢性関節リウマチなどで生じる頚椎の配列異常において, 脊髄除圧単独でなく後方insturmentを用いた頚椎再建が必要な症例も散見される. 特に, 頭蓋頚椎移行部の手術においては, 除圧のみでなくその解剖学的な特徴故に, いかなる固定を行うかが重要である2)3). 我々は後頭骨頚椎間固定を要する症例や, 腫瘍に対する頚椎再建においてOlerud Cervicalを使用した頸椎後方instrumentを施行してきた. 今回の目的は, このシステムの利点および問題点を明らかにすることである. 「対象および方法」対象は, 主に上位頸椎疾患, またはそれに中下位頸椎...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in整形外科と災害外科 Vol. 50; no. 1; pp. 1 - 5
Main Authors 安達耕一, 小西宏昭, 原真一郎, 高須賀良一, 原寛徳, 山口和博, 馬場秀夫, 井上篤, 山崎浩二郎, 玉井崇
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2001
Online AccessGet full text
ISSN0037-1033

Cover

More Information
Summary:「目的」上位頚椎の外傷, 先天奇形や慢性関節リウマチなどで生じる頚椎の配列異常において, 脊髄除圧単独でなく後方insturmentを用いた頚椎再建が必要な症例も散見される. 特に, 頭蓋頚椎移行部の手術においては, 除圧のみでなくその解剖学的な特徴故に, いかなる固定を行うかが重要である2)3). 我々は後頭骨頚椎間固定を要する症例や, 腫瘍に対する頚椎再建においてOlerud Cervicalを使用した頸椎後方instrumentを施行してきた. 今回の目的は, このシステムの利点および問題点を明らかにすることである. 「対象および方法」対象は, 主に上位頸椎疾患, またはそれに中下位頸椎疾患の合併例にこのシステムを使用した症例で, 外傷3例, 先天奇形3例, 慢性関節リウマチ4例の10例に, 腫瘍性疾患3例を加えた計13例である. スクリュー刺入については, 基本的に, 後頭骨スクリュー, C2椎弓根スクリュー, 中下位頚椎には外側塊スクリュー刺入にて固定した.
ISSN:0037-1033