インプラント挿入後における大腿骨骨幹部骨折の治療経験
「はじめに」インプラント挿入後の大腿骨骨幹部骨折は骨接合法に制限があり, 治療に難渋することが多い. 今回我々は本骨折に対してプレートとケーブルワイヤーを用いて骨接合術を行いその術後成績を検討したので報告する. 「対象と方法」過去大腿骨近位部骨折および変形性股関節症に対してインプラント挿入術を施行され, その後大腿骨骨幹部骨折を来した6人7例を対象とした. 性別は全例女性, 平均年齢は79.1歳(73~94歳)であった. 既往手術は人工骨頭置換術が4例, 全人工股関節置換術が2例であり, このステム使用6例中3例にセメント固定が施行されていた. また, γネイルによる骨接合術が1例であった(表...
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| Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 50; no. 3; pp. 900 - 903 |
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| Main Authors | , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
西日本整形・災害外科学会
2001
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0037-1033 |
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| Summary: | 「はじめに」インプラント挿入後の大腿骨骨幹部骨折は骨接合法に制限があり, 治療に難渋することが多い. 今回我々は本骨折に対してプレートとケーブルワイヤーを用いて骨接合術を行いその術後成績を検討したので報告する. 「対象と方法」過去大腿骨近位部骨折および変形性股関節症に対してインプラント挿入術を施行され, その後大腿骨骨幹部骨折を来した6人7例を対象とした. 性別は全例女性, 平均年齢は79.1歳(73~94歳)であった. 既往手術は人工骨頭置換術が4例, 全人工股関節置換術が2例であり, このステム使用6例中3例にセメント固定が施行されていた. また, γネイルによる骨接合術が1例であった(表1). 各骨折の受傷原因は, 立った高さからの転倒によるものが4例, 術中肢位操作時に骨折したものが2例, 交通事故によるものが1例であった. 骨折型は, ステム周辺骨折の分類にはJohansson分類2)を用いた. type Iは4例, type IIIは2例であった. type Iの4例中1例に受傷時ステム周囲のlooseningを認めた(症例6). |
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| ISSN: | 0037-1033 |