第4回 体表心臓微小電位研究会 加算平均心電図の各解析法における再現性に関する検討 各測定値の変動が診断結果におよぼす影響について

健常成人50例と慢性期心筋梗塞症例42例について,加算平均心電図の時間解析法(TDM),周波数解析法(FFT),spectral turbulence法(ST)における各パラメーターの変動が,診断結果におよぼす影響につき検討した.加算平均心電図は10分間隔で2回(AB)記録し,各解析法におけるパラメーターの実測値の変動率(|A-B|/(A+B)/2)および2記録間の診断一致率を比較検討した.診断基準は従来の報告に従い,TDMでは2つ以上,STでは3つ以上のパラメーターが,FFTではarea ratioが異常な場合を陽性と診断した.各パラメーターは,2記録間で変動を認め,特にRMS40およびIS...

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Published in心臓 Vol. 26; no. Supplement6; pp. 11 - 15
Main Authors 中里, 祐二, 小倉, 俊介, 大野, 安彦, 山口, 洋, 住吉, 正孝, 安田, 正之, 松本, 佳久, 中田, 八洲郎, 久岡, 英彦, 中里, 馨, 戸叶, 隆司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 25.12.1994
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo1969.26.Supplement6_11

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Summary:健常成人50例と慢性期心筋梗塞症例42例について,加算平均心電図の時間解析法(TDM),周波数解析法(FFT),spectral turbulence法(ST)における各パラメーターの変動が,診断結果におよぼす影響につき検討した.加算平均心電図は10分間隔で2回(AB)記録し,各解析法におけるパラメーターの実測値の変動率(|A-B|/(A+B)/2)および2記録間の診断一致率を比較検討した.診断基準は従来の報告に従い,TDMでは2つ以上,STでは3つ以上のパラメーターが,FFTではarea ratioが異常な場合を陽性と診断した.各パラメーターは,2記録間で変動を認め,特にRMS40およびISCSDは比較的大きな変動率を示したが,診断一致率は健常群でTDM92%,FFT100%,ST96%,心筋梗塞群ではそれぞれ93%,90%,88%であり,両群ともに診断結果の再現性は良好であった.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.26.Supplement6_11